■音楽コラム 第02回 The things we did last summer by New York Trio ■

 

季節に合わせて聴く音楽を変えるというのもなかなか気分の良いものですね。

特に気候も良い秋の音楽にはこだわりたいところです。

秋晴れの様な清々しい音楽や、

落葉の季節に合う、もの悲しさを含んだ音楽…

 

秋のイメージは人によっても随分と異なってきます。

さらには、人の心は移い易く、刻一刻と変化しているので

同じ演奏家の再録モノを聴き比べるのも楽しみです。

 

このCDは、聴きやすいピアノトリオを、と思う人にお勧めです。

最初、CDのタイトルを「過ぎし夏の想い出」と聞いて

感傷的なメロディを想像していましたが

実際は微笑みつつ思い出を振り返ってみる様な、そんな清々しい感じの曲でした。

全体的に微笑みを浮かべずにはいられない、素敵なムードを帯びたアルバムです。

 

聞き所はやはり、オープニングのピアノソロ演奏から、

2曲目のトリオ演奏へと繋がる所で、

花が開く様な、明かりが灯る様なイメージが浮かびました。

一曲一曲の演奏時間が長いのに、

エンディングの「時のたつまま(As Time Goes By)」

が終わるまでBill Charlap(piano)の織り成す音楽のムードに

夢心地で浸っていられます。

Bill Charlapのピアノはとても親しみやすく、

スタンダードナンバーを良質な「スタンダード」に演奏します。

本当にリラックスして聴ける一枚だと思っています。

 

(2006.11.20)