12月の作品
雪あられ
ぼたんとなって
暮れてゆく
初雪や
無理やり起こし
反応を
楽しむ我も
また嬉しかな
ぼたん雪
降って降って
子が走る
窓開けて
「雪の香りがする」と嬉しがる
息子の言葉に驚く師走かな
霜降る朝
霜踏む足音
サク、サク、サク
太郎が止まり
腰を落とす
りきんだ後
湯煙り立ちこめ
朝のお勤め
鳥たちがチューチィチィチュー
澄みきった空
飛び回る
ビニールのカサカサ
スコップのザクザク
袋の中に収まるお勤め品
シンとして臭を残す
太郎のお勤め品
いつもの散歩
霜降る朝
朝焼けの
輝く光り
霜照らし
澄み渡る空
鳥たちの声
豚間歌
(トンマウタ)
豚豚豚豚豚 足がリズムを打つ
豚豚豚豚豚 もうすぐですね
豚豚豚豚豚 手がリズムを叩く
豚豚豚豚豚 もういいですか
豚豚豚豚豚
入りますよ 開けますよ
豚豚豚豚豚
開けましておめでとう
豚豚拍子
豚病死?
二千一年
何あるか?
豚豚拍子
豚病死?
二千一年
何あるか?
糞床怒っ乞い糞床どい
糞床怒っ乞い糞床どい
糞床怒っ乞い糞床どい
糞床怒っ乞い糞床どい
11月の作品
冬支度
実落ちて
葉落ちて
落ちる物なし
冬支度
月光美人
ピンクの寒椿
月光に淡く浮き上がる
冷たい風にも
なんのその
花びらを薄くピンクに染め
凛々しく立つ
美しい人 きりりと立ち
前方を見つめます
「あなた 寒そうですね
きりりとしなさい
きりりとね
背筋を伸ばし
きりりと生きなさい」
美しい人
さらに薄いピンクを輝かせ
月光に薄笑い
一陣の冷たい風
月光美人の瞳は
その時 山姥の瞳のように
冷笑に変わる
「何をそんなに慌てるの
何もないさ、そんなに慌てても・・・」
車が横を猛スピードで走り抜け
闇の中へ
闇の中の月光美人ただ独り
私と対じしたその美しさ
汚れのないその姿
汚れを知らされた瞬間
一陣の風
月光美人は
静かに青白く微笑んでいます
雲
稲刈り後の
水溜まり
青空照らし
てかてかて
はずかしそうに
雲泳ぐ
地べたさんと雨水さん
上から下へ降る雨の途切れることのない
細い流れ、
静かに、人のじゃまにならないように
静かに、地べたさんをたたきます。
「ポッ、ポッ、起きてますか地べたさん私ですよ。
またお会い出来ましたね。
久しぶりなので何か恥ずかしいですね」
「どういたしまして雨水さん、私も会いたかったですよ、
最近、肌が荒れて困ってたんです。草や木さんも喜びますよ。
みなさんにあいさつされました?」
「いえいえ、これからです。
まずは地べたさんからと思いまして、
それではこれで失礼させていただきます。
後から来るみんなにもよろしく言ってやって下さい。
みんな仲間ですから」
そう言うと雨水さんは下へ横へ流れて行きます。
多くの友達にあいさつして、河川に流れていきました。
とても優しい雨水さんでした。
童話「地べたさんと雨水さん」より
あっちとこっち
うとうと
シタールのなまめかし音が
眠気を誘う
まぶたを閉じると
あっというまに
あちら側
うとうと
自分の咳で
はっと目を覚まし
こちら側
あっちとこっち
行ったり来たり
うとうと うとうと
誰も来ない昼下がり
あの人は来ないのか?
来ればいいのに
こんな日に
ゆっくり うとうと
出来るのに
童話の中の動物さん
来ればいいのに
こんな日に
みんなまとめて
うとうと
出来るのに
あっちとこっち
行ったり来たり
ジョニー
(8月の「ジョニー」の続編)
ちょっと殺し過ぎじゃねえか?
でもよ
やたら蝿の奴増えてるんだぜ
もう何匹殺したやら
後から後から出てきやがる
俺も殺生したくねえがよ
来る火の粉は払わねばなあ
蝿さん達よ もう来るなよな
それでも来るものは来る
殺人鬼の役も辛いものよ
天使の役なんてのもいいね
今度は天使の役にしてくれよな
死んだ蝿を生きかえらせ
蝿の恩返しで億万長者なんていいね
蝿の宝物って何だろう?
腐敗しかけた食べ物とかネズミの死骸だったりしてね
それを山ほどプレゼントされ
生ゴミ長者になったりしてね
生ゴミ長者のジョニーなんて言われちゃったりして
カッコわりー
カキカキカキさわさわさわ
カキカキカキカキカキカキの木に柿がなる
カキカキカキカキカキカキ柿がなる
青空の下 隣の畑は秋の色
カキカキカキカキカキカキ柿がなる
稲刈りが終わり
カキカキカキカキカキカキ柿がなる
雲はさわさわさわさわさわ
青空にさわさわさわさわさわ
「こんなに沢山いったい誰が食べるのやら?」
さわさわさわさわさわさわ雲は思います
釣られた 釣られた
「つれた つれた」の絵本で
釣られたわたしたち
釣られてよかった
よかったよ
絵本の中の
釣りじいさんにじゃないよ
作者のあなたに
釣られたのさ
だから
わたしも
家族のみんなも真ん丸気分
よかった
よかったよ
絵本「つれた つれた」は石井聖岳さんの作品です。
石井さんのHPはリンクに貼っていますので
興味のある人は覗いてみてください。
菊の人
今年もいつもの人がいつもの菊を持って来て下さいました。
知り合いがその菊を見て
「『菊の人』が持って来たのね」と言われ
ああそうか
『ハムの人』という宣伝コピーがあったが
うちには『菊の人』がいたのです。
菊もらい
いつもの季節
また来たり
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