11月の詩(俳句・短歌なども)
冬支度
秋も終わりの冬支度
つばめの糞の後片付け
糞に混じって
干からびた雛の姿
「あっ!」と思って「やっぱり」と
弱い者は生きていけない自然界
「生き抜くためには知恵が必要」と
語りかけるは何処の誰
朽ち果てるものへの哀れみは
生ける者の努めなり
裏のタローの墓の横
そっと雛を埋めました
秋も終わりの冬支度
私がここさ!
菊の花を目の前に
辞書片手に読むは
「HARRY POTTER」
雨音といしょに聞こえてくるは
インド音楽
「ここは何処?」
「私がここさ!」
独り言を言いながら
読書にふける雨の夜
紅葉狩り
ライト照らされ
通りゃんせ
三日月一つ
闇夜に浮かぶ
香嵐渓
紅葉狩り
人の多さに驚いて
何見に来たか
忘れて食べる
五平餅
菊一句
そんなところに
秋はない
外に出てみろ
歩いてみろよ
秋香り
赤菊黄菊
色飾る
すずめ舞う
落ち穂拾いの
登下校
隣庭の
たわわになりて
われ待つ柿
コスモスの
花占いは
「嫌い」から
(コスモスの花びらは8枚)
浄化される思い出
冬の来る前にと
妻と犬小屋を壊す
ハンマーを振るたびに
砂煙りが舞い上がり
秋風に運ばれていく
あれから三ヶ月
タローの生きていた証が
この砂煙りのように
次々と消えていく
その中で
今日の澄みきった秋空のように
浄化された思い出だけが
心の奥に残っていく
アンダンテな調べ
冬の冷めた朝
ギターのアンダンテなソロ演奏を聞きながら
目を閉じる
スペインの石畳の裏道
冷めた音が心地よく
明るいアンダルシアの娘が語りかける
なにげなく目を開けると
人の居ない店内
ギターの音は依然ラジオから流れてくる
日差しはいつしか窓辺をあたため
冷めた心をあたためる
また目を閉じると
こんどは石をひき積められた大広場
人のいない空間にさきほどの娘が笑顔に踊り出す
手拍子をとりながら踊り出す
情熱の踊りはギターの音を消し去り
私の心を奪う
耳は閉じられ闇が覆う
眠りは浅く
ふと目を覚ますと
店内は誰もいない朝
ギターのアンダンテな調べだけが静かに流れている
白いジャリ
タローの墓に白いジャリをひき積めた
隣の庭から洋梨が二ヶ
ジャリの上に落ちてきて
白いジャリに黄の色を添える
秋の午後
木もれ日に照らされ
白い雪のようなジャリがささやきます
「あなたを忘れていませんよ」
タローは地中で今日もお昼寝です
「平和とは?」
コスモスの花が花器にさされています。
コスモスは人を楽しませるために咲いているわけではありません。
子孫繁栄の為、あのかわいらしい花を咲かせるのです。
見る側(人)のことは考えていません。
花粉を受精させてくれる蜂や風さんのことを考えて咲いているのだと思います。
生きる姿が美しい、そんな生き方をしたいものです。人の目を気にすること無く、
コスモスのように自然と見る人をなごませるような生き方をしたいものです。
雑草の中にもきれいな花を咲かせる草があります。
きれいな花を咲かせない雑草もあります。それらの雑草も生きているのです。
むやみに引き抜くことにためらいを感じない人がほとんどです。
奇麗な名の在る花を守るため名も無い雑草を平気で抜き去る人、人、人。
このような人がアフガンの平和を語る。人と雑草は違うとの認識・・・。
突き詰めて考えるときアメリカがアフガンを攻撃するのも、奇麗な花を守るため
名もない雑草を抜き去ることも同じ次元で考えるべきではないかと思います。
極端過ぎるかもしれませんがそこまで掘り下げて考えないと
アフガンの問題は解決しないと思います。
夏、蚊が人を刺す。人はためらわず蚊を殺す。テロリストがアメリカ帝国主義を刺す。
アメリカはためらわずテロリストを殺す。
蚊は何故人を刺すか?テロリストは何故アメリカを刺すか?考えるべきです。
蚊もテロリストも命の重みは同じと考えられるかどうか?
ほとんどの人は平気で蚊を殺します。
人類は生きるために邪魔なものを殺しているのです。
私もあなたも殺しているのです。
そんなことを考えると偉そうに平和を語ることはできません。
でも語らなくてはいけません。
蚊を殺すとき、雑草を抜くとき、心に痛みを忘れないために平和を語る必要があります。
港の在る町
「生まれた故郷の港を描いた絵です。
雲が難しくて・・・
生きていて形の無い空を描くのは難しいです」
富山の閑散とした港に横たわる船
薄青紫色の寒々としてうごめく空
「この空がいい!この絵下さい」
作者は空が難しいと言い
その難しさを知ってか、知らずか
客はその空を気に入り絵を買う
富山の閑港の薄青紫空
都会の淀んだ空には無い生々しさが
見る側を魅了する
作者の力量も然る事ながら
買う者の力量も最たるかな
10月の詩
見えない鎧を身にまとい
この世を生き抜く
己の身を守るため正当化して
ややもすると哀しいことをやってしまう
さびしいこと
哀しいこと
正当化すること無く
身に鎧をまとうこと無く
生身で傷つき 痛みを知る
そんな人でいたい
9月の詩
お菓子なお菓子な夜
「お菓子はないか?お菓子はないか?」
狸は秋の夜長、お菓子を探して里へ下ります。
「お菓子はないか?お菓子はないか?」
独り言をいいながら村の中をうろうろ
ある家の縁側に山積みされたお菓子を見つけます。
狸はそっと障子越しに家の中をのぞきます。
家族三人仲良く川の字に寝ていす。
「これはこれはありがたいことよ、子狸も喜ぶだろうて」
独り言を言いながらさっそくお菓子を風呂敷に包み
さっさと帰ろうとしたら「お月見泥棒!」と子供の声が聞こえてきました。
狸はすぐさま風呂敷を縁の下に隠し、「ぷぷんぱいぱい」と呪文を唱え
お菓子に化けました。
障子越しに人の姿?が映ったのを寝ていた子供がたまたま目にしたのです。
子供は障子を開け見てみると、お菓子は寝る前と同じそのままになっていました。
「おかしいなあ?」
子供は寝ぼけていたのかと思い、また障子を閉めて布団の中に入ると、
すぎに寝息をたて始めました。
「危なかった、危なかった」狸は元に戻ると縁のしたに飛び降り
あたふたと風呂敷を背負って森へ帰ります。
(狸のお月見祭はお月見泥棒で始まります。続きは後日???)
うろこ雲
秋を連れて
何処へ行く
テロ
雨あがり
私をしつように襲う蚊を二匹撃墜
わたしの平和のため武力行使
まるでテロのように襲ってくる蚊
世界貿易センタービルを襲ったテロのよう
平和を勝ち取るためのテロ
誰の平和?
テロ組織の信じる平和のため
敵対する者を攻撃する
みんな平和を望んでいるのに
お互い敵対する現実
蚊は生きるため私を襲う
私は平和のため蚊を殺す
これが現実
真の平和は桃源郷の遥かかなたなのか?
色で光を作る
「ユリと私」という絵を描いた
いつものようにクレヨンと色エンピツ
まずユリをなまめかしく描く
影は青色系を使う
明るいところは黄色系
赤青緑黄色を使い光を作り出す
その光りで対象物を描写する
つぎに斜め横顔の自画像をかろやかに描く
いつもの私の表現方法
色が命を与え
光りが物を写し出す
そんな絵を描いていきたい
大切な常連さん
「俺の国では自分の家から3キロメートルまではすべてのことを知っている
お前はそこのコンビニの裏にある駐車場のことも知らないのか・・・」
「これは何の機械だ!」
「かき氷の機械です。氷を細かく砕いて蜜をかけて食べます」
「氷だけに使うのか?おれの国では果物や野菜もこれで細かくする。
日本人は頭悪い!」
文句の多いい外国人はいつも15時直前に来て
私の作ったカレーを食べる
この音楽は良くない音を消してくれ
パロータは薄く ヨーグルトを付けて
スプーンはカレー用などなど
文句の多いい客です
時々私がむっとしたような顔で応対すると
おとなしく食べる
最後に必ず
「ありがとうございました」
と言って帰っていく
文句を言いながらも週一の割りで来る
文句の多いい外国人
それでもうちの大切な常連さんです
親離れの過程
息子が自分の部屋を持った
いままで居間で勉強して
いっしょに私たちの寝室で寝ていたのが
4畳半の自分の部屋を持ち
そこで勉強して
一人で寝る
6年生
一つ一つ大人になる過程
一つ一つ親離れしていく過程
少しさびしくもある親離れの過程
雨あがり
雨あがり 雨あがり
草木にのこる しっとり
雨のあと
地べたにのこる しっとり
雨のあと
心もしっとり
雨のあと
雨あがりは
ひとやすみ ひとやすみ
心もしっとり
ひとやすみ
季節
氷と書かれた旗がハタハタなびく
営業中のサイレンが音もなくクルクル回る
客の来ない静かな午後
空には秋色の雲
さるすべりの赤い花が一段と映え
季節は静かに変わり始めています
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