::: 梯子獅子の起源 :::

名古屋市中村区大秋町の長老で、梯子獅子や太鼓を経験した木村利三郎氏、笛を吹いた青山定次郎氏の話から、今から400年前に大秋村から知多郡大脇村へ伝授したことが明らかである。大秋村では約50年前まで梯子獅子が行われており、大脇のほかに日比津村その他にも伝えたという。

梯子獅子は、大脇の氏神様の祭礼の日に豊年感謝の意をもって奉納されてきた。大秋村から、部落の若者たちにより受け継がれてきたが、梯子獅子が大脇部落に存在しているのは、当時の庄屋であった相羽養元の力によるところが大である。

養元は自分の邸内に櫓を立て、若者を集めて練習させ、稽古の最終日には、それぞれ担当の師匠から出演者を決め、祭礼時の奉納にあたるという熱の入れ様であった。

このようにして、豊年の年だけに奉納されるようになった。その後約20年間中断した。(理由不明)

明治22年、梯子獅子の中断をなげく同士が復興に尽力し、後継者の養成に努めたので現在その芸を見ることができる。

The Sisi which rises a ladder