(V)5章 化石エネルギ−消失後のエネルギ−

5-1        太陽と生命

風力,水力,バイオマス等があげられるが、何れも太陽エネルギ−が作り出したもので化石エネルギ−もまた太陽エネルギ−の変化したものとされる。太陽エネルギ−こそすべての生物が依存すべきものである。

数百年前までは人類は太陽光で成長した植物とそれに依存する動物を食べ太陽光で成長した森林の木を切り、家を作り暖もとった。これが30億年以上続いた生命の正当な形式である。

3540億年前地球に生命が発生した時地球成生に伴って出来たエネルギ−を含んだ有機物がたくさんあり直接代謝、更に進化して別の物質に変換して代謝するようにして数億年経過した。この間作られた機構が現在の生命の基本となって成立している。生命が生れて数億年経つと初め在った栄養物質は底をつき、太陽光を取り入れて物質変換を行いエネルギ−代謝して生きるものが現れ、その中から水とCO2から太陽エネルギ−を利用して糖,澱粉等を作り、代謝する者が現れ今日の植物の祖先になった。この生物藍藻(シアノバクテリア)は大繁栄(今も生存)し始原の地球に無かった酸素を作り、先ず海中の鉄イオンを酸化して今日の鉄鉱石を作り海中に酸化する相手が無くなり酸素の海水溶解度もこえると、空中に放出し今日の空気中の酸素を作った。酸素は始原の地球では生物にとって有毒であり各生物は色々な防衛法をとったが、なかには逆に栄養物質例えば糖のもつエネルギ−を酸素利用によりそれまでの発酵に比べると15倍の効率で取り込む細胞が現れた。この細胞を取り込んで酸素の害を防ぎ効率よく生きたのが今日の動物であり、更にシアノバクテリアも取り込んだのが今日の植物である。動物は太陽光を取り込んで食物を作る事は出来ず植物を食してエネルギ−代謝する。

かくのごとく太陽光こそ30億年の昔から生命の基本である。

5-2 利用できる太陽エネルギ−量

太陽から地球に注がれるエネルギ−は9.22x10Kcal/年であり、現在使用している石油・天然ガス・石炭・原子力等すべてのエネルギ−は年間で110x10Kcal/(2003)である。しかし太陽から地球に注がれたエネルギ−は反射や大気の吸収によって40%が失われる。その結果地球表面に達するエネルギ−は

9.22x10/110x10=x10=x10=5029

となり現在のエネルギ−使用量の約5000倍になる。

天候について常に晴天とは限らないのでその60%3000倍が利用可能となろう。

(地球表面積は断面の4倍あるが昼だけ太陽光を受け、赤道近辺でほぼ直角に光を受けるが、極に近いほど斜めに受け断面の4倍あっても受ける量は同じ。極地に近いほど発電効率は悪い。)

地球表面の陸地は30%であり、その内分けは山岳6%,砂漠710%,森林10%,農地3%,居住地その他1%となる。山岳,農地には手をつけられないいし、森林も環境の面から保護すべきである。砂漠は丁度よいがそれを有する国の利権は現在の石油利権に似ているが、発電事業をするのはより難しい事がありそうだ。居住地その他は道路を除いて利用対象になる。

太陽電池の変換率は10%であるから、現在の使用エネルギ−を確保したければ地球表面の=0.33(%)であり3%の農地にたいしてはその11%の広さの発電場を確保すれば可能だ。これは目が眩むような大事業であり石油,天然ガス,石炭の様に簡単に利用出来ず、正にエネルギ−の耕作作業と言える。

人類はそんな苦労をするなら現在の化石エネルギ−に依存して得られる豊かさを捨てるであろう。と言って産業革命前日本で言えば徳川時代の生活に逆戻りするのも耐えられないと思う。中間のどの位か予測できないものの、どこかに落着き社会形態を変え人口もそれに併せて減少させ落ち着くと思われる。

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