事故
例えば「あなたの過去の事故件数を述べよ」と試験に出たとします。
多分、私は回答できないと思います。多すぎて思い出せませから・・・
大都市のタクシーは非常に過酷な道路状況の中で営業します。
周りのドライバー一つをとっても
無免許運転のドライバーもいるだろうし
飲酒運転のドライバーも
更に病気等で体調の悪い人も混じって走行しているかもね。
それに渋滞、気象の悪化等々・・・数え上げたらキリが、ありません。
最大の問題は平面交叉です。
ぶつかって当たり前田のクラッカーです(古いギャグですが・・・)
こうなると如何に怪我人を出さず安全にぶっつかるかです。
で、私は「触った」「触らない」の口論になる程度の事故が殆どです。
多分、他のタクシードライバーの皆さんも同様だと思います。
それに非科学的ですが運です。
こんな事もありました。
午前9時頃、御客様を空港へ御送りする途中でした。
片側一車線、反対車線は朝の渋滞中で、御客様と談笑しながらの
約40Km/h走行です。と、突然、渋滞中の車の間から自転車に乗った
子供が飛び出しました!フルブレーキです・・・経験から
間に合わないと思いました。事実、自転車に当たって軽いショックを
感じましたが子供は倒れず走り去りました。
御客様は前席のバックシートに抱きついてお見えです(ごめんなさい)
偶然、出庫前にブレーキ調整をしたのが幸いしたんですね。
でなければ、新聞に
「タクシー少年をはねる」悪くすると
「無謀タクシー少年をはね殺す」って記事になってたかもね。
ついでに、もう一例を挙げます。
深夜、ホステスさんと年配の男性に御乗車頂いていました。
よくあるケースですね(笑)
片側3車線で横一列真ん中で信号待ちです。
私は日報(業務日誌)を書いてました。
突然、耳をつんざくような大音響、センターよりの小型タクシーの
上に大型貨物が馬乗りになってます。
分かりやすく表現しますと「小亀の上に親亀が乗ってる」状態です。
御客様は降りられるまで「運がよかった」の連発です。
ひやっとした経験は誰でもあると思いますが
それが重大事故につながるのが運、不運の分かれ目だと思います。
当然、安全管理者はそれを否定するでしょうが・・・
30年以上、物損はともかく人身事故に絡んだ事がない私が見本です。
路線バスで18年無事故無違反で表彰された運転手さんの
記事を読みましたが、バスならこそですね。
街中を走り回ってる大都市のタクシーでは有り得ません。
危険を感じてバスに転職する方もいらっしゃるくらいです。
運、不運なんて話はよして安全確認ですが
皆さんも同じでしょうが一時停止では「右見て左みて、
もう一度右を見ます」タイムラグがあるからですが必要ですね。
前面サイドピラーの死角にバイクがいたり
バックしようと後を確認、再び振り返ると老婦人が真後にいた
なんて事もありましたし。
最近は、バイクの運転経験がなくバイク乗りの心理が理解できない
ドライバーが増えてます。バイクと車が接触すれば重大な人身事故に
なります。街で、よく見かけますが右直事故(車が右折)バイクを
追い越しての左直事故等です(なぜか多い)
バイクが急ブレーキしたら転倒しますよね。怪我は必至です。
近頃、高齢者の高速道路、一方通行路の逆走も多く
正面衝突で死亡者が多くでています。
まぁ 私見ですが逆走を想定した標識があったらと思います。
想定外の事故で云々なんて毎度の言い訳は
聞きあきました。
スライドの恐怖
車同志のすれ違いをドライバー用語でスライドと言います(笑)
スライドできない狭い道を対向車が高速で飛ばしてきたら・・・(怖)
んなこと有り得ないと誰もが思うでしょうが
運転経験が長くなると現実化します。
1度目は普通車ならスライド可能な田舎道をダンプが高速で・・・
正面衝突は絶対避けねばなりません。
左は下へ3m の崖です。
車体の 1/3 はみだして止まりました。
多くの方の援助で道路に戻すのに一時間強を要しました。
遠慮する皆さんにお茶代程度のお礼を受け取って頂きました。
それにしても憎いのは走り去ったダンプです。
ダンプと衝突しても
崖下へダイブしても
怪我は免れなかった事を思えば不幸中の幸いかもね。
2度目は河川堤防道路上でした。
大型アメ車が道路の中央を走ってきます。
ライトのパッシングもホーンも効果はありません。
右側は川、左は下まで5m の堤防上です。
左ギリギリで停車すると同時に衝撃がありました。
こちらの被害は右側面を前から後までです。
この手の修理費は高額です。
相手は前バンパー右を僅かに損傷したのみ。
相手車が右にふれてるんですね。
当方が走行中でしたら堤防下へ落下の可能性もあります。
衝突後に相手ドライバーが入れ替わったのを
見逃しませんでした。多分、無免許です。
極道3人組に当方の事故担当者が弱腰で
5分5分での示談でした。
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