Parker 95

   1989年〜1993年 販売)

 

 

 
     

「Parker 95 Insignia」

     


 今回紹介するのは発売の年代は比較的 近年の万年筆ある。この万年筆には「Parker 95」と言う数字の名称がつけられている。この万年筆モデルデザインは洗練された現代感覚である。主にフランスで製造され たようで(英国でも製造されたようである)デザインの良さはフランスの影響が強いと思われる。
 ペン先がこれまでにない形状のHooded Nibモデル(Parker
51やParker 61)のペンに比べれば、比較的大きい 。Hooded
のペン先と同じように、 円筒形の形をした首軸ペン芯を包みこんでいる。このためにペン先に弾力性がなく、筆記タッチが固く感じられる。従って、日本語や漢字など筆タッチを好まれる人には不向きである。
 金張りモデルもあるが、すっきりとしたデザインである。そのため全体的に安価な感じがする。インクフィラーは、コンバータ/カートリッジの両用である。
 

  「45,51,61とも違うペン先」   「筒状のペン先」   「エアロコンバーター」  
 


 ペンのデザインは、胴軸がこの時代に流行したスリムなのが特徴である。また、クリップの矢羽根はこれまでのものと大きく異なっている。矢羽根が長くなって、より抽象化されたデザインとなっている。このクリップのデザインは、その後発売された「Parker Rialto(Parker 188)」や「Vector」などに引き継がれてい る。
小生は
 この時代には、万年筆の形状がスリムで、華奢なデザインのものが出回っていた。どっしりとした力強いパーカーペンらしさが感じられなかった。このことは、筆記用具の需要が、万年筆からボールペンへ移っていく兆しでもあったようである。当時の私は、「パーカー61」や「パーカー75」が素晴らしいペンであったと感じていたものである。
 この後、導入された「SONNET」で、筆記用具としての万年筆が息を吹き返したと感じている。
 

 
       
「上 Insignia 下 Fighterの
ペンクリップ」
「 Parker 95 Fighter 」 「Set of Fighter」