"風 神"

 

《Fujin(god of the wind)》

 

 
 

 Parker蒔絵万年筆

 2004年限定参十本販売

「風 神」

 

 
     
       
  「オバンコールのGift-Box」   「風神はキャップの後側」   「キャップの下に蒔絵なし」  

 
Duofold 風神」は、Parkerの100年の伝統と蒔絵の400年伝統との新たな融合で生み出されたMaki-e万年筆である。風神雷神は、バラモン教の神々から仏教に取り入れられた魔人 である。その中で、気候に直接関係ある雷を神格化したものである。嵐を呼ぶ魔人が起源であるが、仏教守護の善神に信仰が変化してきたのである。中国の敦煌莫高窟第249洞窟壁画(6世紀・西魏時代)に描かれ、雨をもたらす自然への崇拝神として崇められた。日本では古代神として広く普及しており、江戸時代には、画家の俵屋宗達、尾形光琳などの名匠が風神を題材にした屏風絵を残しているのは有名である
 
俵屋宗達の「風神雷神図」は、国宝に、尾形光琳の「風神雷神図」は、重要文化財に指定されてい る。自然への畏敬と除災を祈る神として描写されている。また後白河上皇の離宮・法住寺殿の広大な敷地の一角にある国宝の三十三間堂がある。これは、長寛2年(1164) に、後白河上皇が平清盛に命じて作らせたものである。そこに安置されている「風神像」は鎌倉時代の貴重な彫刻である。傑作として国宝に指定されている。
 「Duofold 風神」制作者は、塚田秀生(1959年生まれ)氏で、加賀市の山中町で制作活動をされて いる。中でも創作
蒔絵に素晴らしい作品の数々を残して、高い評価を得ている。
 
  「威風堂々とした風神」   「色鮮やかな風神」   「風神」  

 
下の写真左は、俵屋宗達作の国宝『風神雷神図屏風』である。この屏風に落款も 押されていないが、俵屋宗達(生没年不詳)の作であることを疑う人は一人もいない。あの尾形光琳、酒井抱一らも、これを模写した作品を制作している。それは、この屏風が宗達の作品である証でもあ る。また、彼らが模写したことが、俵屋宗達の作品であるという但し書きとも言える。
 この屏風に貼りつめてある金箔は、描かれた「風神」や「雷神」の姿を見事に際立たせている。金箔自身が持っている本質的な装飾効果を旨く取り入れている。その上、屏風に貼られた金箔の部分は無限の空間、三次元的な奥行をも表出している。屏風という限られた平面に描かれているが、無限に広がっている空間を表現しようとしたのであ ろう。つまり、金箔は単なる装飾であることを越えて、無限空間に現れた鬼神を描いたという意識表現であるといえる。精巧で巧緻な存在理由があり、傑作であると呼ばれる所以であろう。
 
  「風神雷神屏風 宗達 作」   「俵屋宗達の風神」   「緒方光琳の風神」  

 
「風神」の仕様はこれまでの蒔絵シリーズとほとんど同じで、以下のとおりである。
 
     
Nibの材質   18金ソリッドゴールドルテニウムプレート装飾仕上 げ
Nib幅   M(中字)のみ
ボディ   アクリライト切削成型仕上げ 蒔絵加工
クリップ   ペリリウム合金ベース23金ゴールドプレート仕上げ
トリム   23金ゴールドプレート仕上げ
インクフィラー   カートリッジ・コンバーター両用式 (コンバーター付)
サイズ(長さ)   174mm(キャップをグリップエンドに装着時) 
   (太さ)    13.2mm (バーレルの軸径)
   (重量)   31g
付属品   木製ギフトボックス、ボトルインク、保証書
     
限定数   30本
販売開始   2003年12月
標準価格   180,000円