蜘蛛(spider)
Parker蒔絵万年筆
2003年10月限定六十本販売 「蜘 蛛」(spider)
「Parker Maki-e KUMO(Spider)」は、「Duofold」と日本の伝統工芸「蒔絵」との出会いから誕生した至極の万年筆である。 今回、デザインのモチーフとなっているのは、幾何学的なクモの巣である。その幾何学的な美しさと毒性(海外のクモ)のある神秘性に 心惹かれるものがある。また、蜘蛛は昔から“吉凶の予兆”の動物として扱われてきた。我が国においてクモは、古くから神楽、能、歌舞伎などに数多く登場し ている。大勢派へ抵抗したり、服従を阻害したりし続ける阻害組の花形として存在示してきた。しかし、他に類を見ない神秘的な美しさを兼ねそなえている。我が国の伝統芸能に深くかかわってきた 、蜘蛛の神秘性と美が万年筆となったのである。「地蜘蛛」がMaki-eで描き出された素晴らし作品と言える。「Duofold Special Edition Maki-e シリーズ」で2003年 10 月にParker Penから発売された。
漆黒の漆地に誰もが感嘆するクモの巣の繊細な幾何学的な美しさが描かれている。また、蜘蛛の巣からは光を受けて怪しく輝く糸が見事に表されている。そして、ヂグモの生々しい姿を蒔絵の緻密な技法で 赤裸々に表現されている。Maki-eの中でも、とりわけ高度な技術である「肉合(ししあい)研出蒔絵技法」が駆使されている。この「蜘蛛」の装飾には、細かく砕いた 「うずらの卵」の殻を一つずつ丹念に漆の上に置いていく「卵殻」技法が用いられている。そのため、蜘蛛の巣などは素晴らしい出来映えとなっている。 芸術作品としての重厚な力強さと、蜘蛛の持つ神秘性や生命力を一本の筆記具に結集させた逸品である。それが「Duofold Special Edition Maki-e KUMO(蜘蛛)」である。何時までも大切に受け継がれていく品であり、日本の伝統を守り抜いて息づく職人たちのゆるぎない心をこの万年筆から感じ とることができる。 ギフトボックスは、熱帯地方に産する銘木であり、落ち着いた色である「オバンコール」材を使用している。はっきりとした美しい木目が特長である。テーブルや飾り棚など高級感あふれるインテリアで使用されることが多く、格調高い仕上がりとなっている。