Parker Classic   Parker Classic

 

”Parker Classic”

「パーカー クラッシック」


  (1986〜1988)

  「FP、RB、BPのセット」   「Perle柄」   「上 FP」
「中 RB」
「下 BP」
 


 
1986年に三角形のNibを持った「Classic」万年筆を製品化した。これは1979年に売り出された「
Parker 180」の後継機種として扁平なNibの万年筆を蘇らせたのである。万年筆の生産は終わっているが、ボールペンやシャープペンは大変好評であり、まだ購入ができる
 2005年のカタログでも「Classic」
のフライターGT、CT、Blackのボールペンは 、まだ店頭に並んでいる。
 今回、紹介するのは、「
Parker 75」の「Perle」と同じパターンを取り込んだ万年筆(FP)、ローラ−ボール(RB)、ボールペン(BP)のセットである。上の写真にあるように、 本体は細くて長い作りである。このため女性をターゲットとした商品と考えられる。これらのペンは1986年から1988年までしか作られなかった。
 

  「Classicの扁形Nib」   「Parker180のNib」   「細身で女性用」  

 「Parker 180」の後継機種として、細身のバレル、三角の扁平なペン先(Nib)であるが、Nibをよく見ると「Parker 180」の形 とは違っている。これは、「Parker 180」の欠陥であったインクのドライカット(乾いて書けない状態)を改善したものと考えることができる。その証拠に、扁平Nibの露出部分が少なくなっている。
 「Parker 180」とされに違う点は、ローラーボールペン、ボールペン、シャープペンまでが用意されていたことである。
 
  「女性的な天冠」   「バレルエンドの天冠」   「細身のエアロフィラー」  


 又、ペンのスタイルを左右するのが天冠(tassies)である。女性用であるために華奢なものが取り付けられている。「Parker 75」に見られた形より、優しい形にして、全体のスタイルを整えていると言える。
 インクフィラーは、ボトルインクの使用には、細身のエアロフィラーを使い、カートリッジも使用できるようになっている。
 

〈 追 加 1 〉  (2008-5-3)
「Gold-Fill仕上げ」 「高貴なセット」 「珍しいバレルデザイン」


 フランスに工場が設けられてから「Parker  75」や「Parker 180」のバレル(胴軸)のデザインが多様となった。小生が最近(2008-4)入手したFPとBPのセット(上の写真参照)は、「Grec」「Gurlande」とは異なっていて、これまでに目にしていないバレル・デザインである。
 

〈 追 加 2 〉  (2009-3-9)
「Silver-Fill仕上げ」 「落ち着いたセット」 「Parker75に似た天冠」

 今回入手した「Parker Classic」は、先回追加で紹介したシルバーのセットである。キャップやバレルの模様は、「Gold Fill仕上げ」と全く同じである。最初に紹介した「Perle」柄、追加−1、追加−2の3種ともtassies(天冠)の形状が異なっている。「Perle」柄のものは円柱形の長いtassiesであり、追加−1のは「Parker 180」のtassiesと似た形であり、追加−2では「Parker 75」と似た形のtassiesが付けられている。
 「Parker Classic」は2年間ほどしか販売されていなかった製品であるが、このように変更されているには訳があると思う。その1つは、「Parker 180」の販売に相当力を注いだが、芳しくなくて人気がなかった(インクの乾きがあり、キャップをはずしたままにしておくと、乾燥して書けなくなる。)その改良型として「Parker Classic」が生まれたのである。しかし、「Vacumatic」、「Parker 51」、「Parker 75」の様な人気を得ることができなかった。様々に手を施して、改良を試みたが効果はなかった。
 実際に「Parker 180」や「Parker Classic」を手にして使ってみたが、超現代風な感覚である。文字をしたためてみると、万年筆が軽すぎたり、Nibのしなやかさに欠ける感じである。やや使い 勝手の良くない万年筆であり、スタイル重視の万年筆の感じがした。
 
「本体の模様」 「ClassicのNib 表」 「F仕様のNib 裏」