Premier Chinese Laque Red (SONNET PREMIER 「紅漆」 )

 

  ◎ Premier Chinese Laque

  ◎ Sonnet  Tortoise

    (1994-97年販売

"Parker Sonnet" フランス工場製の限定万年筆
自然厚漆に金粉蒔絵(18K)
中国向け限定モデル

   

   
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  「ギフトボックスで販売」   「ペンケースとセット販売」   「金粉蒔絵の東洋美」  
 


 「Parker Sonnet」は、1983年から販売が開始された。この「Sonnet」は、筆記具として高い機能と美しさから順調に販売数を増やしていった。機能面では、 「Sonnet」の前に販売されていた「Parker 75」よりもNibが大きくなり、その弾力性も滑らかとなり、より漢字の筆記に適するようになった。
 さて、万年筆には筆記する機能だけがあればいいのでしょうか。いや、誰でも素晴らしい筆記具には、それに機能美が備わっていることが必要であると認めている。机上に、或いはノートの上で休んでいる時も、その美しさが筆記具に求められ のである。
 今回、紹介する「Sonnet Premier Chinese Laque Red」は、
「Sonnet」のマイナーチェンジ(1994)のおりに製造された。紅漆に仕上げられ万年筆は、中国向けに開発された仕様である。「Sonnet」の神髄である「筆記具としてのParkerの正統 を継承」、「至高の書き味の逸品」である。このことは、それらを支えるParker 社の職人たちの技と長い伝統から生み出されている。今回の斬新な 万年筆もこの職人たちの技術の結晶として生み出されたものである。
 実際にインクを通して筆記してみた。この万年筆は、驚くほど贅沢な素材の使用と流行に左右されないデザインである。しかしそれだけでなく、何よりも高い
記述機能力を備えている 。日本語の文字とアルファベットの両方を記すのに最適な弾力性を備えている。このことから、文字の太さのみに配慮するだけで、万年筆選び が容易に済ませられる。こうしたことから、この「Sonnet」は手にする人すべてに書くことの喜びや楽しさを伝えてくれると思う。
 

 

「東洋的な雰囲気」

  「左  Parker Tortoise」
「右 Chinese Laque 」
  「後 Chinese Laque 」
「前 
Parker Tortoise」
  「18Kのニブ」  
 


 今回紹介した2本(朱色と茶色)のソネットは、
1994〜97年に かけて中国向けの限定商品であったため、日本では入手が困難なものであった。
 ペン先は18Kロジウムプレートのツートン仕上げである。そのため、この万年筆は重厚かつ高貴な雰囲気を醸し出している。文字幅は漢字の筆記から (F)仕様を選択している。

 中国の筆記具には、漆、七宝、蒔絵などで装飾した素晴らしいものがたくさんある。それにも匹敵するParker 社の塗装技術の高さである。ブラスの軸に天然の紅漆を 塗り込み、その上に金粉を蒔いた工芸仕上げである。この塗り込み作業回数はなんと
30回に達すると言われている。デザインは伝統を超えた現代抽象絵蒔である。
 

 
  「左 他の旧sonnet」
「中 蒔絵のsonnet」
「右 現在のsonnet」
  「自然来源の銘」   「ボールペンも販売された」  


 この万年筆に相当力を注いだようで、首軸は通常リングは1つである 。しかし、上の写真にあるように2つのリングを装っている。
 紅漆の方の万年筆では、胴軸に「自然来源」と明記されている。自然とともに在り、自然のもとへ帰る、と天然の紅漆を素材とし、高価な金粉蒔絵技法により作られたモデルである。

 主な仕様は、以下の通りである。

   本 体 ブラス(真鍮)に天然の厚い漆に金粉蒔絵仕上げ  
   クリップ 23金ゴールドプレート、刻印あり  
   ペン先 18金ロジウムプレートツートン仕上げ (F)   
   首 軸 23金ゴールドプレート  
   サイズ 太さ10mm 、長さ144mm 重さ28g  
   インクフィラー カートリッジ&コンバーター両用式  

 

 訂 正 

 大変失礼しました。この欄で2本とも漆塗りの万年筆と思っていました。ところが、「
自然来源」と銘の入っていない方は「Parker Sonnet  Tortoise」という万年筆で ある。それは、「鼈甲仕上げ」であることがわかりましたので訂正させて頂きました。