Parker Duofold Lucky 8

08 - 2008
 
Limited to 3888  Worldwide

( 470 Pieces In Japan)

 
       
「運送用パッケージ」 「紙製の中箱」 「布製の保護袋」


 2008
年、Parker社は創業120周年を迎えた。これを記念するために創立された1888年と2008年の「8」を主たるモチーフにして、これまでの社歴を祝福する
Duofold Lucky 8 Limited Edition Fountain Pen(デュオフォールド ラッキー8リミテッドエディション )を誕生させたのである。
 Parker社には、一世紀以上に渡って筆記用具一筋に打ち込んできたノウハウがる。また、「常により良いもの購入者にを!」合い言葉に、たくさんの受け継がれてきた技術 がある。さらにその上に伝統的なデザイン哲学がある。そして、つねにそれらに磨きをかける取組がされている。それぞ最新のテクノロジーと言えるであろう。
 今回紹介する万年筆は、優れた筆記具を生み出してきたParker Pensの結晶ともいえる新製品の誕生である。これは正に、Parker社の粋を結集した製品であると言えよう。

 

「漆仕上のgift-Box」 「蝶番式の開閉蓋」 「特製インクと本体」


 この新しい万年筆には、八角形をした黒漆仕上げの木製Gift-boxが用意された。上の三枚の写真から分かるようにParker社の漆やラッカー仕上げは、 素晴らしい仕上がりである。長年築いてきた高度な塗装技法が駆使しされたピアノの塗装法と同じ仕上がりである。
 このGift-Boxは蝶番の前開きで、蓋の裏には輝かしい「ロイヤルワラント」と「
英国王室御用達印」が表記されている。中に収まっている特製インク(ブラック)と万年筆を保護するために上質のフェルトのカバーが用意されていて、それを取り除くとフェルトに埋め込まれたインク瓶と万年筆の本体が表れてくる。
 

「Black & Smokegrey調」 「キャップ部は波状模様」 「シックな仕上がり」


 「
Lucky 8 」万年筆の本体は、ブラック&スモークグレイのアクリライト である。これを切削と、彫りで成型し、磨き上げて作られている。Tassie( 天冠)部分は、初期のDuofold(1988年頃)の反りのないフラットタイプを採用している。Tassieにはラッキー8のオリジナルデザイン(下の写真中央参照)があしら ってある。
 キャップとバレル
ボディ部分はブラック&スモークグレイで、天冠部、キャップとバレル接合部、バレルエンド以外の部分は8角形に仕上げられている。ここでユニークなのは、ブラック&スモークグレイのアクリライトのスモーク柄が、同じ柄のものが存在しないのである。今回入手したものは、上の中央の写真に観られるように、波状の模様が美しかったのを選択した。目立たない模様であるが一本一本全て柄が違うので、実に個性的であると言える。
 Section(首軸)からNib(ペン先)までは、常用しているものに取り替えた状態での試筆感覚は、どっしりとしたセンティニアルの重厚感に初めは圧倒される感じがあった。しかし、八角形のこれまでにない手に当たる感覚も 素晴らしい。その上、地味で落ち着いた波の模様に気分は落ち着き冷静な試筆に酔いしれることができた。これまでの万年筆の多くが円柱であったが、八角形の握り感覚は、六角形の鉛筆の延長のようにも思えた。カランダッシュ社のスターリング・シルバー製万年筆とボールペンセットを使って比較してみると。こちらは六角形ではあるが材質の違い、重さ、太さ、などが異なっていることから意味のない比較であったが、万年筆を持った手に受ける”温もり”は全く異なるし、書き味などはParkerの方が心地よかった。
 

「NibはM仕様」 「反りのない平らなTassies」 「Barrel-EndのSerial-Number


 今回の「Lucky 8 」万年筆の主な仕様は、クリップ、トリム はコッパーベース23金ゴールドプレート仕上げで ある。Nib(ペン先)は18金でエキストラポリッシュドニブのNib幅は(M)が採用されている。万年筆のサイズは、これまでのセンティニアルサイズの長さ174mm、軸径13mmで、重さは29gであ る。これは通常のDuofoldと同じ規格である。
 限定品としてのシリアルナンバーのインプリントの位置は、これまでと違って
尻軸に彫刻されているが、限定数は仕様説明のブックレット にも記載されている。
 手にして文字を書いてみると、
Duofold  Black を使って書いている様にも思うが、キャップバンドの違いや、うっすらとした波状模様が目に飛び込んでくることによる躍動感とシックな落ち着いた感じから、Parker社の長い歴史を感じる逸品と言えよう。
 

「紹介ブックレット」 「ブックレット1ページ」 「アンケートはがき 表」


 ブックレットには、27歳(1890)当時のGeorge  Parkerの写真から、Parker社歴や、限定品の証明、万年筆の使用法などが掲載されている。その他にアンケートはがきが1枚入っており、回答者の中から抽選で「PARKER DUOFOLD」P362 David Shepherd & Dan Zazove著が進呈される。2008-9にロンドンに出かけた折り、Penfriend店の店頭に並んでいた本(£40;日本円で約9600円。)である。素晴らしく、詳しく歴代のDuofoldを網羅してあり、是非入手したい1冊である。
 この他には、ワンランティカードと先に述べたペンマンインク(ブラック)の特別なラベルの付いたビンが提供されている。
 「
Lucky 8 」の販売価格は、日本では希望小売価格が 8万8千円、米国では$888、英国では£490となっている。

「アンケートはがき 裏」 「特製ペンマンインク」 「クラッシクなデザイン」