フリーソフトによる実習室のコンピュータ環境の構築
6.生徒用ラップトップ機への制限
(4)C:ドライブのバックアップおよび復元方法
プログラムファイルなどが破損し、ソフトの挙動がおかしくなったときや、OSが破損したような場合に、短時間で、元の状態に復旧できるように、バックアップをとっておく。
そのために、C:ドライブにOS、各種ソフトすべてをインストールしておき(
5(2)参照
)、D:ドライブにバックアップを行う。
バックアップを行うのには、”D2F”というフリーソフトを用いる。
http://www.vector.co.jp/soft/dos/util/se060694.html
から”d2f009a.lzh”というファイルがダウンロードでき、解凍して利用する。
このソフトは、下記のような機能をもっている。
ドライブのデータをまるごとファイルとして保存することができる。また、そのファイルから復元することができる。
C:ドライブ上のシステム領域を含むすべてのデータをファイルとして保存でき、OS自体のバックアップができる。
MS−DOSから起動するので、OSが起動しなくなったときでも、起動し、C:ドライブの復元ができる。
保存、復元時に、コマンドを入力していると、不注意なミス(オプションを変えるだけで、保存と復元が行われる)を起こしかねないので、保存ディスク、復元ディスクを作成する。
D2Fのダウンロード、解凍
http://www.vector.co.jp/soft/dos/util/se060694.html
から、”d2f009a.lzh”をダウンロードし、適当な場所に保存する。
解凍ソフトで、解凍をする。
”d2f009a”というフォルダ内にD2F.EXE、D2F.TXT、FAQ.TXTなどのファイルが解凍される。
Floppy Diskの準備
Floppy Diskを2枚用意し、2枚とも以下の作業を行う。
[スタート]→[ファイル名を指定して実行]を選択し、format a: /sと入力し、[Enter]キーを押す。画面の指示に従い、ディスクのフォーマットとシステムファイルのコピーが完了する。
Floppy Diskに解凍しておいたD2F.EXEをコピーする。
1枚に保存用、もう1枚に復元用と書いたラベルを貼る。
保存用ディスクの作成
メモ帳を起動し、下記の内容のファイルを作成し、autoexec.batという名前で、保存用のディスクに保存する。
d2f s c: d: /prompt=no
復元用ディスクの作成
C:\WINDOWS\COMMANDフォルダからFDISK.EXEを復元用ディスクにコピーする。
メモ帳を起動し、下記の内容のファイルを作成し、autoexec.batという名前で、復元用のディスクに保存する。
fdisk /mbr
d2f s c: d: /prompt=no
D2Fは、C:ドライブのデータは保存するが、マスターブートレコード(MBR)を保存することはできない。Windowsが起動する前に、MBRの情報を読みにいくので、ここが破損していると、OSは起動しない。
そこで、fdisk /mbrといMS-DOSのコマンドにより、マスターブートレコード(MBR)を更新している。
保存方法(バックアップ)
電源をONにし、Windowsを起動し、scandiskを実行する。([スタート]→[プログラム]→[アクセサリ]→[システムツール]から”スキャンディスク”を選択)
defragを実行する。([スタート]→[プログラム]→[アクセサリ]→[システムツール]から”デフラグ”を選択)
Windowsを終了する。
保存用のディスクをドライブに入れ、電源をONにすると同時にBIOSの設定モードに移る。(方法は各コンピュータのマニュアル参照)
BOOT先がFloppy Diskになっているか確認(なっていない場合は、変更し、保存)をし、設定モードから抜ける。
MS-DOSが起動し、自動的にD2Fが起動し、メッセージが表示される(ただし、上記で作成したディスクは、日本語用になっていないので、文字化けする)。
DOSプロンプトが表示されるまで、待つ。(2GBのデータを保存する場合、CPUがCeleronの1GHzの場合で、50分ぐらい)
電源をOFFにする。
BIOSの設定を変更した場合は、再度、電源をONにし、BIOSの設定を直す。
復元方法
復元用のディスクをドライブに入れ、電源をONにすると同時にBIOSの設定モードに移る。(方法は各コンピュータのマニュアル参照)
BOOT先がFloppy Diskになっているか確認(なっていない場合は、変更し、保存)をし、設定モードから抜ける。
MS-DOSが起動し、自動的にfdisk、D2Fが起動し、メッセージが表示される(ただし、上記で作成したディスクは、日本語用になっていないので、文字化けする)。
DOSプロンプトが表示されるまで、待つ。(2GBのデータを復元する場合、CPUがCeleronの1GHzの場合で、6分30秒ぐらい)
電源をOFFにする。
BIOSの設定を変更した場合は、再度、電源をONにし、BIOSの設定を直す。