ロックミシンの場合

ロックミシンは、各メーカーからいろんな機種が販売されておりますが
どれもミシン本体の故障は非常に少ないのです。

縫えないとか縫い目が悪い場合は、ほとんどが糸掛け又は針の種類と挿しかた
が違うなどです。

又、動かない場合は、コントローラーの電源コードが断線などあります。
下記の説明を読んで、ご自分で直せるものがあるかと思いますので
参考にしてください。

縫い目(糸調子)関係の難問解決


ベビーロックの「衣縫人」と「糸取物語」は下記の別項をお読みください。

ロックミシンの糸調子不良は、糸の掛け方と針が原因である事が多いです。


1. 針について
 
    種類  機種により種類が違います。絶対に間違えないよう注意が
          必要です。ミシン本体に種類が書いてあるものもあります。
          書いてない場合は説明書で確認します。
 
         大きく分けて家庭用針を使用する機種と工業用の針を使用
          する機種があります。それぞれその中でもいろんな種類が
          あるので、ご自分で購入される時は、十分注意が必要です。

    挿し方  針の長い溝が手前に来るようにして、針穴の奥まで
          確実に入れます。ネジは手で締めるだけでなくドライバー
          でしっかりと締めます。

     太さ  薄地用、普通地用は11番手。厚地用は14番手の針を使用。

     針の曲がり、磨耗   曲がった針や先がつぶれた針は目とびや
          縫えない状態になります。平らなところで確認します。

          針は長期間使用すると先が磨耗します。目とびの原因
          ですので交換します。


                                                 



2. 糸掛けについて全般的な注意と確認そして糸調整

     ・最初に掛ける糸案内棒は上まで確実に上げてください。

     ・糸調子ダイヤルの皿の中まできちんと糸を入れてください。
      両手で糸を持って皿と皿の間の中心部まで確実に入れる。

     ・糸が途中でどこかに巻き付いているとだめです。糸がスムースに
      流れるようにします。


   ●2本糸ロックミシンの糸掛け
      2本糸の場合の糸掛けは、糸調子ダイヤルの皿の中に確実に
      入れれば、ほとんどトラブルはありません。
      
      

糸調節のポイント



      2本糸の場合は、布の表の糸は、右側の糸です。下から縫う糸です。
      布の裏側の糸は左から針に通した糸になります。

      つまり、上下が逆になっています。表の糸が強くなっている場合は、
      右側(ルーパー)の糸を弱くするため、右側の糸調子ダイヤルを
      左側に少し廻して調節します。



                                    



   ●3、4本糸ロックミシンの糸掛け


     縫えない、糸が鎖状にならない

        糸を掛ける順番を間違えると縫えないことがあります。

        次の順番で掛けてください。

        1 上ルーパー(右から2番目の糸)
        2 下ルーパー(一番右の糸)
        3 針糸   4本糸の場合は右の糸を先に掛けます。
 

     
糸掛けのポイント
      
        トラブルのほとんどが、2番目の下ルーパー糸です。
        この糸を掛ける時、最後のルーパーの穴に通してから糸を
       上ルーパーの上から後ろに持っていってください。
        これを間違えると糸が鎖状になりません。
       ルーパーってわかりますか?右側の糸を掛ける時
       最後に通す穴のあいた部分で、先がとがったところです。


     ●3、4本糸ロックの糸調整

        針と糸がきちんとしていれば、糸調整は簡単です。
        糸調子ダイヤルの目盛りを3〜4にして一度縫ってみます。

        最初に、左の針糸の縫い目(直線の部分)をあわせます。
        次に右側のルーパー糸をあわせてください。
        これでほとんど微調整程度できれいに縫えると思います。

        糸調子ダイヤルに数字の目盛りが無い場合や
        糸調子がひどく狂っている場合は、思い切ってすべての
        ダイヤルをゆるくして、徐々に強くしながら縫ってみます。

      
          

送り歯の掃除

送り歯は、布を送る役目です。歯のギザギザとギザギザの間の谷間にごみが
たまると布を送りません。音の原因にもなるので時々は掃除をしてください。

掃除の方法は取扱説明書に書いてありますが、

1 電源を切る。
2 布押えをはずす。
3 針板の締めネジを取り、針板をはずす。
4 付属のブラシで送り歯とその付近を掃除する。

これで布を送らない原因と音の原因がひとつなくなりました。


布を送らない

 ・布押えレバーは下がっていますか
 ・布押えを取り付けてあるネジはきちんと締めてありますか
 ・縫い目の調節が細かい方になっていませんか。0〜1では、ほとんど
  送りません。
 ・送り歯の掃除をしましたか
 
 以上が正しくても送らない時は、修理が必要です。

動かない、重い場合の確認

・電源スイッチがはいっているか。コンセントに電気がきているか。

・古い場合は、コントローラーのコードが途中で断線していないか。
 コードをいろいろ曲げてみて、瞬間的に電気が入ればコードの断線ですので
 交換します。

・次に、ランプを点灯させます。点灯しない場合は、ミシン本体に電気が
 きていないので、修理が必要です。(ランプ切れを除きます)

・ランプは点灯するが全く動かない場合は、

   @ コントローラーを踏んでも、何の音もしない(全く反応が無い)場合は、
        コントローラー又はモーターの不良かと思います。
        ほとんどがコントローラーの不良ですので、これだけ買い換え
        れば直ります。

        しかし、モーター不良の場合もあり、これは修理が必要です。
        でも、どちらが悪いかわかりません。
        相当古い(10年以上)場合は、取り合えずコントローラーを
        変えて、だめなら修理に出す手もありますが・・・・。

        当店をはじめ専門店でテストしてくれる店がある筈です。
        電話で確認してみましょう。

        コントローラー代だけなら、4,000〜5,000円程度です。

        また、リセットボタンがある機種では、何かのショックで
        リセットボタンが作動することがあります。、
        そのボタンを押して戻せば直ります。

   A モーターの回転音がする場合は・・・
        ベルト切れ、ベルトのゆるみ、その他ですので修理が必要です。

   B コントローラーを踏むと、少し動くがすぐ止まる場合は
        手ではずみ車を廻して動かない又は重い場合は、部品が
        焼きついた可能性があります。修理が必要です。

   C カーボンブラシの交換(ご自分で修理される方へ)
        モーターが回らない場合、カーボンブラシが磨耗しています。
        モーターが外から見える機種の場合に限りますが、丸い
        プラスチックのふたが2箇所あります。このふたを取ると
        バネが飛び出してきます。このバネの先に黒いカーボンブラシが
        付いています。四角い形で大きさは新品で10X4X3ミリ程度です。
        鉛筆の芯のような材質で使用量により磨耗します。
        2個の内、片方は多分無くなっていると思います。もう一方は
        10ミリの長さが1ミリ程度に磨耗しています。
        この場合はカーボンブラシを2個共交換すれば購入時の様に
        運転してくれます。

  

ミシンショップイシカワ
  自分で直せる修理 ロックミシン


音が大きい、変な音がする、布を送らない、動かない

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ベビーロック 糸取物語、衣縫人の場合

  このシリーズでは、ほとんど縫い目関係のトラブルはありません。
  もし、調子が悪い時は、各ダイヤルやレバーなどの位置が間違って
  いないか確認してください。

  例 1 差動送りレバーの位置 Nになっていないと布が伸びたりします。

    2 巻き縫い時に使用するABCの切り替えレバーがB,Cになって
      いないか?通常はAにします。

    3 4本糸ロックで3本糸として使用時に上記切り替えレバーがAに
      なっているとだめです。Bにしてください。



   ミシン油の取扱
     ミシン油を購入したら差口の先をはさみで切らないでください。
     油が一気に出てしまいます。

     差口の先端を細い虫ピンで刺して細い穴をあけるのです。
     そうすれば容器を押えると必要分の一滴ずつ注油できます。

     容器が硬いので怪我をしないように注意してください。
     私は、虫ピンをタオルか布で包んで慎重にやります。
       

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以上でロックミシンの自分で直せる修理、難問解決はすべて終わりです。
これはほとんどが取扱説明書に書いてあることです。

このページを読んで直れば本当にうれしいことですが、直らない場合は、
最初にも書きましたが近くに安心できる専門店がきっとあると思いますので、
ご相談されることをおすすめします。

このページ作成にあたり何回も読み直して、できるだけわかりやすく
書いたつもりですが、わからないことなどありましたら、ご連絡ください。
最後のお願いは、勝手にネジや部品を取らないでください。
大変面倒になります。

ミシンを長持ちさせるには、早めの修理や分解掃除をお勧めします。

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ロックミシンは、布を切りながら縫うためどうしても、切れカスや糸くずがいっぱい
たまります。使用後の掃除と注油がかかせませんネ。
その手入れ次第でミシンの寿命も違ってきます。

付属のブラシで掃除します。又、掃除機で吸い取っても良い。
プーリーを手で廻して動く部分にミシン油を1滴ずつさします。

音の原因は掃除と注油で解決!それでだめなら修理です。。

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