新しい材料力学

 構造物や機械の剛性や強度を設計するには,材料力学の知識が不可欠です。
 しかし,材料力学が関係する範囲はきわめて広く,大学での講義や市販されている
教科書は材料力学,弾性論,材料強度学などの狭い範囲に細分化されていますので,
初心者が必要な知識を関係付けて習得するのは困難です。

 

           図1.材料力学の体系

 最近では,設計業務にCAEが一般的に使われています。NastranやABAQUSに代表
されるCAEシステムの解析ソフトウエアには,過去数百年に及ぶ材料力学の膨大な知識
が詰め込まれ,ユーザーはボタンひとつでそれらの機能を使って応力や変形を計算する
ことができます。

 しかし,知識が不足していたりあやふやであれば,その結果をきちんと評価すること
は難しく,ただ受け入れるしかありません。
また,そこから力の流れを読み取ったり,どこをどう改良すればよいかを見出すことも
容易ではありません。

 私は,今までの技術者人生を通じてCAEシステムと関わり,正しく使うことの難しさ
と材料力学を学ぶことの難しさを痛感しています。

 そこで,今から材料力学を学ぶ方やもう一度勉強し直したい方に,従来の材料力学の
学び方を見直して新しい材料力学を提案します。
そのポイントは以下の通りです。

        

           図2.新しい材料力学の構成

 これにより,構造物や機械の強度設計の手続きを理解し,自分が計算した結果やCAE
システムが出力した結果を評価できる設計者を目指します。


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