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「錯覚の巡りあい」

しんやおじさんは仕事柄、
世間で言う結婚適齢期の女の子達と良く話し合います。

少しお酒の入った彼女達は、私が傍で聞いていても、
えっ、そんなことまで話していいのと思う位の秘密の話をし始めます。
親には絶対に知られなくないこと、
でも父親くらいの歳の誰かには聞いて貰いたいことを、
しんやおじさんにぶつけるの。

垣根が取れた彼女達は、下ネタにまで話は及ぶから、
そりゃあ棲ざましいわよ。
でもね、最後には必ず彼との悩みに行き着いてしまいます。
悩みを打ち明ける女の子は、
どうにもならない泥沼でもがき苦しんでいるのですね。

どうにもならないからしんやおじさんにぶつけるのであって、
うまくいっているのならさっさと結婚しちゃってるわよねえ。

でもその彼女達は、答えやアドバイスを求めている訳じゃあ無いのね。
大抵こういう場合、ろくでもない男を好きになっちゃているから答えが出ないのよ。

出合った人を好きになった、愛してしまった。
でもその彼はお金にルーズだとか、他の女の子と直ぐに付き合ってしまう。
要はすべてにだらしが無い、でも私には彼以上に好きになる人はいない
、彼を超える男性はいないの。
だから一度は別れても、彼から連絡が入るとすっ飛んでいってしまう。
やっぱり私は彼と巡りあうために生まれてきたんだろうかと夢を抱いてしまうのね。

私の話は宇宙に飛んでしまいますから、ビックリしないで。

実は私の父と母、月の神と日の神は一度離縁していたの。
神界である時大きな事件があってね、
二人は一緒になることを許されなくなってしまいました。

このことは古事記でも、
イザナミの神とイザナギの神が黄泉の世界をめぐって夫婦喧嘩したまま
現在に至っているのと関連性があるのですが、
古事記ではその後二人は仲直りしましたとは書いてないでしょ。
この原点と言える、「夫婦神がいさかいをしたままである」ことは、
人間に隠しに隠されてきたことなのね。

でも安心して!

 このことはかむなからの神と、
そのお手伝いをするかむなから人が復縁に成功していますから。

平成11年10月10日の秋天の晴日、正午に、
父と母は再び結ばれることが出来ました。
そのことを母は、巡りあうことが出来ましたと言うのよ。
少し変な表現だと思わない?


 何故一度別れていた夫婦が再び結ばれたのに、
巡りあったと言うのでしょう。

実はこのことこそが巡りあうという本当の意味だったのです。
私もこの時初めて、
巡りあうということは単純に出会ったということではなかったと知らされたのです。
出会ってから巡りあうという時までは、長い長い時間が必要なんですね。

貴女の場合で話を進めます。

彼と出会いました、
そして好きになり結ばれます。
貴女は彼と一生を共に生きようと一緒に暮らし始めます。
この時貴女と彼の魂は重なり合います。
これを重複といいます。


いいですか、
ピッタリ重なってしまうことは同一といって、
これでは貴女は貴女ではなくなってしまいます。
それでは貴女の魂の存在の理由がなくなってしまうのよ。

二人の魂は二つの丸、円です。
この丸の一部が重なり合うこと、これが重複です。

女心としてはピッタリ重なり合いたいでしょ。でもそれが間違いなのよ。

二人の魂がそれぞれの魂であってこそ二人なの。
お互いの魂が確固たるものであってこそ重複出来、
この状態のことを母は「結ばれる」と言います。

ごめんねえ、今月も長くなっちゃうわね。

魂は宇宙的存在のスケールで考えるようにして下さい。
父と母の星としての魂は、一度重複しました。
しかし止むを得ない事情により別れ別れになってしまいましたが、
父と母の魂はそれぞれが努力していたのに違いないと思います。

結ばれた時も別れていた時も月と太陽は、ずっと今のままの位置にいます。
宇宙全体から見れば、二人は同じ部屋に一緒に住んでいるように見えませんか?
 傍から見ればずっと仲のよい夫婦二人に見えませんでしたか?

でも二人の魂は別れ別れになっていました。
それでも二人の子である私は知っていました。

父と母は愛し合っていましたし、信頼し合っていました。
魂として進歩しなければ未来は無かったのです。
宇宙の代表として前へ進まなければ、
宇宙そのものが消えてしまうことを良くわかっていたのだと思います。
二人は魂の成長努力を止めませんでした。

ねえ、そろそろ貴女と彼との人生が見えてきませんか。
貴女と彼は一緒の部屋に住みます。
肉体という物質はいつもくっついています。

でも貴女には貴女という魂がはいっています。
彼や子供に依存するのではなく、貴女の魂は自ら成長しなくてはなりません。
貴女が前へ進む努力をしなければ、二人や家庭の未来はストップしてしまいます。
貴女の魂も、彼の魂と一度重複した後には、
ひとつの魂として自立、成長しなければならないのです。


 
(そして巡りあった)
貴女と彼は出会いました。

しかし貴女の魂は彼の言いなりに合わせようとするのではなく
、自らの努力で成長しなければなりません。
どうしたら成長出来るのですって?

 
簡単よ、もがき苦しめば良いのです。
悲しみと切なさを体験しなさい。
心がずたずたになるまで悩みなさい。


その苦しい道のりの果てに、
やっぱり貴女には彼しかいないという出発点に戻ります。
ところがその出発点は以前よりもう一つ上の場所なの。
上から見ると同じ点ですからわからないけど、
横から眺めたらその違いがわかるわ。

貴女が魂として、のたうちまわった旅は
大きく旋回をして一巡りしてきたの。
そこで彼の魂と再び出会い重複します。


このことを「巡りあった」と言います。

母が父と巡りあったときに残してくれた御言葉があります。

              
『男神と女神がこうして再び出会いました。
              このことを、巡りあったといいます。
              こうして螺旋を描いていくのですね』


 

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