第12章 泌尿器・婦人科系造影検査



  1. 腎盂造影法(排泄性腎盂造影法)

     1.経静脈性腎盂造影法

     排泄性腎盂造影法は腎盂、腎杯、尿管、膀胱、そして尿道までの全尿路像が得られることから、経静脈性尿路造影法(intervenous urography,IVU)と呼ばれる。
     排泄性腎盂造影法は腎臓の機能検査法の一つである。
     腎盂造影法(intervenous pyelography,IVP)は造影剤注入前に単純撮影を行うのが原則で、5分,10分,15分と経時撮影が行われる。
     造影剤は水溶性ヨード造影剤が40〜50ml用いられる。
     経静脈法において、造影剤を注入して5分後に撮影すると、正常では腎盂、腎杯、尿管が既に造影されている。
     基本体位は背臥位で頭低位とし、撮影範囲はKUBである。
     KUBの撮影範囲は腎から恥骨結合までを入れた正面像である。
           

     2.迅速静注腎盂造影法

     迅速静注腎盂造影法(rapid infusion pyelogrphy)はネフログラム(腎実質相)を目的とした造影法である。

     3.点滴静注腎盂造影法

     点滴静注腎盂(尿路)造影法(drip infusion pyelography,DIP)は造影剤の点滴静注により腎盂造影を行う方法である。
     造影剤を10〜15分かけて点滴静注する。
     撮影は造影剤注入後10分、20分、30分、および30分立位を撮影する。
     ネフログラムは造影剤注入後3〜5分で十分造影されるので、断層撮影(nephrotomography)を併用する。
     また、前処置は排便排ガスをさせ、検査前禁食、水分制限を実施する。検査直前には必ず排尿させる。

  2. 逆行性腎盂造影法
     逆行性腎盂造影法(retrograde pyelography,RP)は膀胱鏡で経尿道的に造影剤を逆行性に注入する方法である。
     逆行性腎盂造影法は腎機能の判断ができない。

  3. 膀胱造影法
     膀胱造影法では、重複撮影法や二重造影法が用いられる。
     膀胱底部撮影法は仰臥位で、膝関節下部を手でつかみ、大腿前面を腹壁に接するように引きつけ、中心線を恥骨上部を通じて、フィルム面に垂直に入射する方法である。

  4. 尿道造影法
     尿道造影法(urethrography, UG)は、逆行的に造影剤を注入して尿道を造影する方法である。

  5. 腎瘻造影法
     癌などで尿管が外部から圧迫され、尿の流れが悪くなり水腎症になった場合に、経皮的に腎盂にカテーテルを挿入し、体外へ尿を排泄させる方法を腎瘻といい、腎瘻造影はその腎瘻から造影を行う。

  6. 婦人科系造影法

     1.子宮卵管造影法

     子宮卵管造影法(hystero salpingography,HSG)は油性造影剤もしくは水性造影剤を子宮口より逆行性に注入しながら検査をする方法である。
     油性造影剤の場合、撮影は注入直後(子宮腔内が造影剤で満たされたとき)と注入5〜10分後(この時両側卵管の疎通性を確認する)、24時間後の計3回行われる。
     水溶性造影剤の場合、撮影は注入直後、造影剤が腹腔内に流出する時期、注入30〜60分後の3回行われる。

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2009年3月作成