4.近頃書いたこと
私の家庭菜園 37
4月に収穫が終了する極早生タマネギの栽培
タマネギの青切りや晩生の品種では球の肥大が始まるのが4月下旬すぎで、収穫は6月下旬や7月になってしまいます。そのため家庭菜園ではタマネギの後に栽培する野菜の選定に苦労します。とくに4、5月の連休に植え付ける、ナス、トマト、キュウリなどの夏野菜を植え付けることができないことは、家庭菜園の面積が狭い人達に取ってはやっかいなことで、タマネギの作付けを見送ることにつながります。しかし極早生品種では日長が長くなり始める2月中旬頃から肥大が始まるので、気温の高い地域やトンネルをかけると3月下旬から収穫が始まり、4月下旬にほとんどが終了してしまいます。そこでタマネギの後に多くの夏野菜の植え付けが可能になります。家庭菜園には極早生のタマネギ品種の栽培が畑の利用から考えても都合が良いのです。さらにこの時期になると北海道の前年秋に収穫した、スーパーで販売されているタマネギが辛みがきつくなったり、新鮮さがなくなったりで、春の息吹が感じられる早生タマネギの消費が歓迎される時期にもなります。
極早生のタマネギ品種
ソニック、マッハ(タキイ)貴錦、浜育(カネコ)ソユーズ(アサヒ)愛知早生白(愛知種苗協)等の品種がありますが、これら品種の種価格は青切りや晩性品種より高くなっています。愛知早生白は白玉葱品種で生食してもほとんど辛みがなく、サラダに適した品種です。
種まきと苗の育苗
極早生タマネギのは種は9月に入ったらすぐに行います。雨よけにビニールでトンネルを作ってその下で行います。立枯病予防の目的で、は種後オーソサイドのかん注をします。は種後敷きワラをして、高温時期なので、乾かないように毎日たっぷり灌水します。また苗の間隔が1.5cm程度を必ず取り、健苗の育成に努めます。
定植
定植は黒マルチを敷いた畦に、11月上旬にすませます。
球の肥大期と低温被害
球の肥大は昼の時間が11時間を過ぎた頃、2月の中旬頃から始まります。この時期になると葉の組織も伸張や肥大を初め、低温の耐性がなくなってきます。気温が低い地域では穴あきのトンネルが必要ですし、氷点下にならない地域でも北や西風をよける防寒対策が必要です。
収穫貯蔵
極早生タマネギの収穫は茎が倒伏しない時期から茎付きとして収穫します。倒伏していないものは収穫後すぐに調理します。十分倒伏したものは夏まで貯蔵が可能です。日が当たらない、雨のあたらない、風通しの良いところでつるして貯蔵しましょう。

写真 愛知早生白の収穫物
わたしの家庭菜園1〜36まではCDに収録してあります。読みたい人にはCDをお貸しますので、パソコンに取り込んでください。