たけぼんの5歳の頃

保育園の思い出
年中・年長と保育園で健常児と一緒に過ごしました。
障害児という事で加配の先生に付いてもらっての生活です。
保育園生活では、いろいろな事がありました。
普段の生活の中では、それぞれが好きな遊びをするという感じなので壮流は手を叩いてみたり、おもちゃを振って遊んでいるのですが、行事の時にはやはりみんなで一つの事をするので、そこに参加できたらと母は思っていました。
みんなと同じような形では無理でも、一緒の場所で同じ時間を過ごすという事も大切なんだと思うんです。


                            
たとえば、こんな事がありました。
年中の時の秋のバス遠足の時の事でした。
園長先生から「今回の遠足は、バスの駐車場から芝生広場まで少し距離があるので、たけちゃんは大変だろうから乳児さんと一緒に園でお留守番にしましょう。」と言われました。私は「歩かせるが大変ならバギーを使ってもらっていいんですけど」と答えたら、「お母さんいないと心配だから・・・」と言う返事。
「それなら、私も一緒に付いて行きます。」
そしたら今度は「でも、もし発作起こしたらたけちゃんのためにバスを先に返す事はできないから」という返事。
「だったら、私が車にバギー乗せて後ろから付いていきます。」これには先生も断る理由がなかったみたいです。

まぁ、私もヘルパーや保母の仕事をしているから、先生としては園外に出るとなると特に慎重になるというのも、わかる気はするんです。
よその子を預かるというのは責任がありますからね。
でも、何のために加配の先生がいるのかと疑問にもなるし・・・私は親としてできる事であれば自分も協力していいと思っているのです。
先生と私の話し合いの中でお互いの気持ちを伝えて、その中で良い方向になるように歩み寄っていければすてきだと思っています。
何回かいろいろな事を繰り返したおかげで、年長の時の遠足は付き添いなしでOKでした。
壮流は運動会や生活発表会の前になると、練習がストレスになるのか毎晩夜泣きをしていました。


                            

これは卒園式の事なので次年度の事(たけぼん6歳)になりますがここに記します。
卒園式の前に園長先生から「式の最中にあまり騒ぎ出すようでしたらお母さんの判断で後ろの方から部屋を出て行ってください。」と言われ、私も式には参加させたいけどあまり周りに迷惑かけられないし、仕方ないのでそうしようって思っていました。
当日は主人と式に出席しました。卒園児は音楽に合わせて部屋に入場してくるのですが、その前からもう壮流のくずり声が響いていました。主人と顔を見合わせて「これは、やっぱり無理そうそうだね。」と言っていましたが、曲が流れ始めるとビタッと泣きやんで先生と手をつないで入場してきたのでビックリ。
式の間も来賓の方の挨拶の時も一人ずつ修了証をもらう時もじっとおとなしく座っていました。
そして、自分の番にはちゃーんと先生に指示されながら、前に出ていって修了証をもらってきました。何か壮流なりに最後にすごーくがんばってかっこいいところ見せたんだと思ったら、我が子がけなげに思えて抱きしめて褒めてあげました。
そして、この日以来壮流の夜泣きもピタッと止まったのです。保育園に入った時加配の先生は最初に「子供達は保母の行動をよく見ているので私はたけちゃんに接する態度に気をつけていこう、と思っています。」と言われましたがそのおかげか周りの子供達は自然に接してくれたように感じます。ありのままを受け入れるって子供の方が得意なのかもしれませんね。
保育園生活の中で健常児と過ごした事は壮流にとってもクラスの子にとっても貴重な2年間だったと思います。


いとこの萌ちゃんと