この「Cisel GT」は純銀（スターリングシルバー）を使用し、ボディに格子柄のデザインのが導入されている。これは「Parker 75」の定番のデザインであった。世界中に多くの愛用者がいる、人気商品であった。
　「Sonnet」のほとんどはフランス工場で作られていることから、今ではフランス語で「Cisele」（シズレ）と呼ばれている。
　また、17世紀のイギリスでは、この格子柄に人気があり、煙草ケースなどにも広く取り入れられていた。格子模様は、 先の「Parker 75」に取り入れられて以来、パーカー万年筆の定番となっているといえる。
　当初のペン先は、クラッシクなデザインでしたが、2003年からは、矢羽をモチーフにした新しいデザインとなり、ゴールドとシルバーのツートンのラインが たいへん新鮮に感じられる。さらに、銀の質感はより風格を現している。全体 に高級感のイメージを与えている逸品である。キャップの幅広いゴールドリングは、ゴールドのクリップと調和し、一層エレガントな雰囲気をかもしだしている。手にした瞬間から新たな気分で便箋に文字を刻んでくれそうです。「Cisele」は、「Sonnet」を代表するモデルで、「Parker 75」よりも軸が太い。純銀を取り入れているため、 重厚な感じがして、落ち着いた感じの万年筆と言える。
　長々と説明したが、端的な表現でいえば、パーカーの中堅機種ソネットの中のハイエンド・モデルである。往年の名品の「Parker 75」にふくよかさを与え、現代によみがえらせた印象的な美しいペンであると思う。日本語の筆記にはオープンNibで、18kの滑らかさと腰の強さが快い万年筆であると思う。