Parker Inflection
 

2000年〜発売

       
       
  「Gift-BoxのBlack」   「斬新なデザイン」   「Tassieとバレルエンド」  


 2000
年にリリースされた「Parker Inflection」は、超現代的なデザインで登場した。
そのスタイルは「Parker Ellipse」 と同時期に開発されたので似ているところがたくさんある。20世紀末のParker社は「Duofold」や「Sonnet」や「Fronter」等 に観られるように堅実なデザインであった。それらに比べると「Inflection」は、Parkerの 普及品クラスの筆記具として、若年層をターゲットとした。この万年筆の開発思想は斬新さ に主眼が置かれたようである。「Inflection」とは「抑揚」であり、現代感覚にマッチしたメリハリのある筆記具として誕生したのである。Tassie(天冠 )やクリップのデザインにその辺りが強く意識されている。それはこれまでにない新しい感覚の矢羽根の導入なのである。
 

       
  「ハーフフーッテッドNib」   「広げた状態のクリップ」   「左 Inflection」
「右 Ellipse    」
 
 「Inflection」のNib(ペン先)は「Parker 95」や「Parker Arrow」などに導入されていた「Half Hooded Nib」(半分覆われたペン先)が採用されている。キャップを外したままでも、しばらくの間はインクの乾きもなくてよい。しかし、Nibの弾力性を必要とするイタリック文字や漢字などの筆記にはやや劣る点が難点 である。
 斬新なデザインのクリップは、矢羽根デザインのプラスチックの部分と金属クリップとの隙間とプラスチックとキャップとの間隙の二つ できる。そのため、ポケットに留めるとき引っかかったり、クリップが曲がってしまったりして、不評であった。そんな点を改良して、2001年にリリースされたのが「Parker Ellipse」である。2005年からParker社から発売となった
「Latitude」がある。(「Latitude」についてはここをクリック)「Latitude」のクリップデザインを観れば「Inflection」の後継機種であること がわかる。因みに「Parker Ellipse」は、「Parker 100」の先行モデルであったと言われている。
 
       
「上 Ellipse FP    」
「下 Inflection BP」
「小売価格」 Sunny-Blue

 
「Inflection」は、鮮やかな色、Intense-Black、Radiant-Yellow、RedとSunny-Blue とStainless-Steel 製の5種類が用意された。
 「Inflection
の規格は以下の通りである。
 
ペン先    ステンレススチール23金ゴールドプレート
ペン先サイズ FM
ボディ/キャップ   ステンレススチールラッカー仕上げ
クリップ/リング   ステンレススチール23金ゴールド
インクフィラー カートリッジ・コンバーター両用式
サイズ  長さ   152mm (キャップをボディエンドに取り付けた状態)
     軸径 10mm
     重量   21g
  小売り価格   10,500本体価格10,000

       
  Stainless-Steel   Red   Radiant-Yellow