Parker Lady Duofold (UK) 1957年〜1959年 販 売
1945年から「Duofold UK(英国)」の製造と販売が始まった。そのころの万年筆のインクの補給方式は Vacumatic Fillerが全盛であった。1948年からは「AF Duofold( Aluminum Filler)」 となった。1953年からは「Aerometric Ink Filler」が導入され、1963年まで製造された。そもそもParker万年筆に初めて「Aerometric Filler」を導入したのは、1948年に販売されたParker 51 (Mark U - Aerometric)である。この「Parker 51」で5年間にわたる実用テスト期間が設けられた。この間に、プラスチック製のインクサックの耐久性と、エアロ方式の能性が実証された。これを受けて、1953年から「Duofold UK」にこのインクフィラーが導入された。今回紹介する「Lady Duofold」は無論のこと、このAerometric Filler方式が導入されている。 手元にある「Lady Duofold」は販売されてから50年経過している。それでも製造当初のインクサックは今でも健在である。
「Duofold UK」には多くの種類があるが、どれもよく似たデザインである。ただ異なる点は、万年筆のサイズ、Nib(ペン先)の形状(Open Nibか Hooded Nib)、キャップリングのデザイン、バレルエンドの形状、tassies(天冠)の材質や形状など が部分的に異なるだけである。 「Lady Duofold」は、サイズ的には「Duofold UK」の全ての中で一番小さい。スクールペンや、「Parker 17」よりも3ミリほど小さい。キャップにはジグザグ模様のはいったgoldメッキされた一重のリングが取り付けられている。tassiesには本体と同色の円錐形のものがキャップクリップを固定する形で取り付けられている。 胴軸には写真にあるように「PARKER LADY DUOFOLD MADE IN ENGLAND」とインプリントされている。 Nibは、パーカー51と同じようなHooded Nibを採用している。
先にも述べたが、Duofold UKペンには、色々な種類があ る。また、色々なサイズのペンがある。「Standard Duofold」と「Demi Duofold」は1953年に製造販売された。長い 「Senior Duofold」(142mm)は、1954年に 導入された。もっと大きなサイズの万年筆の「Maxima Duofold」は1958年に販売された。そして、「Junior Duofold」と「 Slimfold」が1962年にリリースされている。