Parker New Premier

Parker Premier

Elegant & streamlined fountain pen

2009-5 新製品として5機種を発売

（Parker Premier Deluxe CT）

　Parker社が久々に新製品を販売しました。かつて、Parker 75の上級機種として、（姉妹製品とも言われていた。）が販売されていたことがある。それは、 Premier  series   (1983 - 1991)　である。このときの名称が「Premier：（首相）」であり、そのために今回は、名称の頭に「New」が付けられている。Parkerの最も豪華である万年筆には、「President：大統領」という名称が取り入れられている。このことから豪華さの基準から言えば、Second Line に該当するといえる。
今日、Parkerの万年筆は、日本でも多くの人が愛用している。それらの中には、著名なデザイナーや画家の手によりデザインされた製品がある。今回、紹介する新シリーズ「Parker Premier」は、数々の有名ブランドで活躍してきたベアトリス・フォンタナによる初の作品である。Parker社は、1888年に創業した。Duofoldを開発し発売して以来、画期的なInk-Filler機構やスタイルと、使いやすさやや耐久性などから高い評価を得てきた。そして、筆記具で時代をリードし、120年を超える歴史を刻んで来た。今回の「Premier」は、これまでに培ってきた技術力とブランド力が癒合させ、生み出した名品と言えよう。
　

 　先代の「Parker Premier (1983発売)」は多くの愛好家に親しまれた傑作であった。「Parker・75」のDNAを受け継いだ機能であり、「Parker・75」の姉妹製品の域を脱しきれなかった。そのため、時代を担う筆記用具にはなれなかった。だが、今回の「New Premier」では、ベアトリス・フォンタナによる デザインである。先見性のあるデザインと多くの人から絶賛されている。バレルやキャップなどの彫銀はこれまでにない物と思う。先代の「Parker Premier」の上を行くものであり、先代を一層、進化させているといえる。そして、Parker Blandの価値を一層高めたと言えよう。 しかし、これまでのParker社に朗々と繋がっているいる物があるように思う。それは、「Parker 100のクリップ」、「Parker75の天冠のリングデザイン」、 「Parker IMのsectionのフォルム」などである。
　「New Premier」には ５種類が用意されている。本体を「Champagne Gold plate（シャンパンゴールドプレート）」、「Silver plate（シルバープレート）」の「Deluxe」仕様の2種類、「Black　Lacquer finish（ブラックラッカー仕上げ）」のバレルにシルバープレート仕上げのキャップを持つスタイリッシュな「Custom」仕様 の1種類、そして、ブラックラッカー仕上げのボディとキャップの「Lacu Black（ラックブラック）GT」 と「Lacu Black（ラックブラック）ST」の ２種類、全部で5種類である。それぞれに持つ人の個性を引き立たせる独創的な仕上がりとなっている。
　落ち着いたフォルムからはステータスとして誇りをさりげなく醸しだしている。また、筆記する際に戸惑いのない安心感を与えてくれる。キャップ取り付けられたクリップは、衣服など損傷を与えないように配慮した設計となっている。ポケットにクリップした際には天冠のリングデザインがほどよく露出して見えるようになっている。このこだわりは、クラフトマンシップと、ファッションのコンビネーションが巧くかみ合っている証しである。Nibは18K製で、Sonnetよりやや大きいようである。Nibに施されているデザインは、アローマークをモチーフにした新たなデザインである。ペン芯の構造は、Sonnetで定評のある機構が生かされ、インクの流れのよい滑らかな書き味を実現している。

「ParkerIMとPremier」

「Parker Premier Deluxe GT」「Parker Premier Deluxe ST」
　シャンパンゴールドプレート、シルバープレートの「デラックス」仕様　　パーカーのノウハウ、職人の技、品質の高さを実証する、　最先端、高精度の優れた筆記用具です。エレガントなデザインが、希少な素材や　優れた筆記用具技術と結合し、すばらしい性能、見事な書き心地を提供している。
　

「Parker Premier Custom 」

キャップはシルバープレート製で、ニッケルパラジウムでコーティングされている。その表面には、ガラス細工を思わせる繊細な彫刻が装飾されている。バレルはブラックラッカー仕上げであり、キャップとバレルのコントラストが明瞭かつ独創的である。このために気品のあるスタイリッシュな逸品に仕上げられていると思う。　

「Parker Premier Lacquer Black GT」「Parker Premier Lacquer Black ST」

　キャップとバレルは、長年築いてきたParker社の誇る塗装技術を生かした黒色のラッカー仕上げである。 トリム（キャップリング、クリップ、天冠）は、23Kゴールドプレート仕上げと、シルバープレート仕上げがある。本体はdeep blackのラッカー仕上げと、GoldやSilverのトリムで、きりっと引き締めたデザインの逸品である。キャップをはずすとセクションとNib も23Kゴールドプレート仕上げとなっており、手にすると一層、気高さを感じる万年筆である。