『おそい・はやい・ひくい・たかい』No.15
編集後記
- あるドラマの脚本づくりにちょっと協力したのだが、そのせいか、ほかのドラマが気になる。それで「金八先生」を見た。すでに、春休みにドラマは終わってしまったが、あのドラマを家で見ながら「次はたぶんこうなるぞ」と「予言」するとそのとおりになり、「次はあの土手からナオが出てくるぞ」というと、そのとおりになり、「最後はみんなが出てきて『南中ソーラン』を踊るんじゃないかな?」というと、やっぱりそのとおりになった。家族は大笑いである。もはや「金八」は現代の水戸黄門になってしまったのだ。あのドラマは最近「癒し系のコメディ」なのだと、断然思う。
- 三月の末に「全国学校労働判例研究会」を名古屋で開催した。教育改革で教員の働き方がずいぶん「過労」「過剰」気味になってきている。全国的におかしな、かつ理不尽な「通知」が教育委員会レベルででている。そこで、法律に則ってきちんと仕事をしようという勉強会。全国からみんな来てくれて、情報を交換しながら、裁判の判決や、教育関連の法の趣旨などを学習する。ボクは国会議事録をよく調べるが、文科省も憲法や労基法がきちんとわかっていないようなので驚いた。「適切に配慮ください」と文科省が通知すると、それを「こうしたほうがのぞましい」と地教委が受けとめ、それを校長が「こうすべきである」と職員に指導することがよくある。公務員試験には「伝言ゲーム」が必須だと思う。
- ボクは職場でも街でもほとんどジーンズをはいているが、ときどきジャケットをはおっていくだけで、教室は騒然となる。ネクタイなんかしたら、窓から子どもが飛び降りるかもしれない。毎日の通勤では、自転車に乗る。スーツは汚れやすいからジーンズがいちばんいいと思っている。しかし、つれあいは「ジーンズもいいけど、もういい年なんだから、スーツにしなさいよ」という。もっと「偉そう」になって、ベンツかなんかでお迎えがくるようになったら、スーツでも着ようと思っている。まあ、でも、でかい乗用車で迎えにきたときは、かえって、ジーンズのほうがおしゃれかもしれない。
- 今号もおもしろくできあがった。で、ささやかにいうけど、「低学力批判」はけっして「学力批判」ではなかったようだ。残念!
(岡崎 勝)