きょういく大研究(2003.10.8)

    文科省が宣伝ビデオをの手伝いを!ボクに依頼……当然というか……そのぉおキャンセルですよね

     9月のとある昼下がり、知人でもあり文科省の中教審委員でもあるMさんから、ボクに「電話をくれ!」とメールが入る。Mさんは、ある雑誌で知り合った友人である。ボクはその人をすごくいい人だと想っているし、信頼もしている。『お・は』も送っている。だから、電話した。
     内容は、「今年から、文科省が体力づくりキャンペーンをしているの。その啓発というか、宣伝ビデオを作るっているから岡崎さんを推したわけ。そしたら、みんな、おもしろいねえって乗り気なのよ。手伝ってくれない?」とのこと。ボクは、「でも、ボクにですかぁ?いいのかな?ボクのコト知ってるのかなぁ?リスクを請け負った人におわせたくない」というと、「大丈夫だって、文科省にも色々、言ってやって!言ってやって!」とのこと。「まあ、じゃあ、話だけでもしますか」と……。
     ビデオといっても、数分だ。でも、子供たちや保護者、学校の他のクラスの子供たちの協力がいるので、とりあえず校長へ話をしにいった。校長は「教委からの筋ではないのだね」と確認。「まあ、どうなるか分かりませんが、とりあえず話をききますので、ダメなら早めにいってね」ということで、とりあえずの内諾を取る。まあ、悪いことじゃあないし、文科省がらみなら、むげに断るわけにも行かないだろう。
     担当のビデオ制作会社の人が名古屋まできて、二時間ぐらい食事しながら話す。「ぶっちゃけていうと……」と教委のぼんくら的態度が、ボクは気に入らないので、いつも批判的な態度でいつもタタカッテいるとか、体力もいろんな意味があって本当に体力とはなにかが、だれもよく分かっていないとか……。でも、ボクがやってるゲーム群(トロプス)は、楽しめるのでみんなに知ってもらう意味はあるとか……。まあ、トロプスの生い立ちなども話した。
     どちらかというと、競争より協働を重視するなどという理念や、反産業社会的な価値基準をもって取り組んでいるなどと話す。「ホントに、ボクでいいのかな?」となんども相手に言う。でも「いえ、多少は、きちんといままでを対象化しないと……」などと、嬉しいことを言ってくれる。
     「じゃあ、十月初めには、シナリオを送りますから、大体、収録は十一月中ですが、予算も限られているので、二日くらいの日程でクルーが来ますので、どうかよろしく」とその場で決める。
     我が、自由すぽーつ研究所は「これが実現したら、文科省も大したものだ!でも、大きな勘違いかもしれない。Mさんの鋭い直感というか、視点はすごいが、果たして文科省当局がそれを許すかどうか?……」などと、論議もした。まあ、なるようになればいい。ギャランティだって出るモノではないし、まあ、子供たちの記念かな?くらいに、半分その気、半分ダメもとの気分だった。
     ところが、やはりというか(笑い)、十月にはいってすぐ、担当者から電話で、「すみません今回は取りやめと言うことで……」との電話。つまり、理由は「学校にこだわるのをやめ、今回は地域に焦点をあてたビデオづくりにしようと方針にしよう」ということに、文科省が結論を出したとのこと。「なるほど、そうですか、じゃあ、またね、さようなら」と校長に電話を替わる。校長も同じような説明を受けたあと、ボクにいわく「そんなに、方針がかわるもんかなぁ?」と。
     まあ、担当窓口には別に文句もないし「御苦労さん!」としか言いようがない。でも、やっぱりなぁーと、ボクはニヤリ。そりゃー 普通のヒラ教員が、文科省ビデオに関わるなんてコトになれば、もう次は教頭か校長だろうな(笑い)。「将来 教頭校長への道」だからな。そりゃあ、むっとくる人もいるだろう。
     で、ボクがそうなるはずもないし、きっと何かあったんだろうなあと……でも、何があったかは、誰も分からないし、憶測もできるけど、事実は分からないしなあ……
     もし、ボクが県教委にいたら「なんでオカザキなんだ、もっとまじめに忠誠をつくしている体育教師はたくさんいるんだぞぉー!」ときっと指導主事や管理主事は想ったろうなあ(笑い)。もちろん、本当は方針が変わったんだろうけど! 絶対方針が、けっこう簡単に変わったんだろうな。
     以前、教委がバックアップするアメリカ視察旅行に、某大学教員から、「応募してくれない」とたのまれて、応募した。そこへ来た、応募教員のひどさ(全員、校長や教委から「行ってこい」と言われて来ていた……正直に言うんだよねコレが)に驚いているうちに、難関突破し、選考委員から、内定したと連絡を受けた。「おお、今年の夏はアメリカかあ!」と想っていたら、しばらくして、その選考委員から「あの、すみません、だめになりました」とのこと。「内緒ですが、愛知県の校長会からオカザキなんかを参加させるなら、他の教員の参加を見合わせる。協力できないって言われちゃて」と。「ごめんねえ」と某大学教員。「愛知って、噂に聞いていたけど、こんなだとは想わなかった」というので、「愛知をバカにしてはいけません。すごいんですよ」と慰めた。その派遣は、「将来 教頭校長への道」だからな。そりゃあ、むっとくるだろう。
     まだ、30代初めのころ「学校体育」という体育専門月刊誌に書いてよと言われて、十枚くらい書いた。それが掲載されたあと、教委の指導主事たちが「なんで、オカザキが書けるんだ」と噂しているとの噂。だって、その雑誌は、官製保守御用雑誌に近かったから、そこに書くなんてことは、「将来 教頭校長への道」だからな。そりゃあ、むっとくるだろう。
     とにかく、オモテ街道を歩こうとしたボクが、未熟で、いたらなかったのだ。シクシク。今度の文科省事件も、Mさんに迷惑かからなきゃ良いけどなあと……。
     これからも、オモテ舞台を歩こうなどと、分不相応なことは想わないようにしようと決意(笑い)。でも、でも、しかし、おもしろそうなことには、すぐ頭を突っ込んでしまうのだ。
       オモテかウラか、どっちかよく分からない状態の現在、時々、自分の立っている場所を、きちんと確認する機会を、みなさんが与えてくれることに感謝である。ニヤリなんだよな。
    (2003.10.8)



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