「現場」の声を完全に無視した教育再生会議に明日はない。教育現場の実態と市民の実感に添いつつ本当の教育再生をめざす緊急増刊。
本書は、教育の専門家・評論家というより、全国にいる、在野の仲間に、子ども、親、学校で働く人々、そして教育改革について、ナマの話を書いてもらい、横浜の中学校教員の赤田さんと一緒に編集したものです。 本書は、次のような視点と内容で構成されています。 1)2000年以来の「教育改革」が、現在どのような形で進められているか? 全国的にはどうなのかということを、現場の視点で明らかにしようとしました。 2)「教育再生会議」が、福田新内閣や国会の状況により、これからどうなるか分かりませんが、その「精神と理念」は、今までも、またこれからも確実に文部行政と地方教育行政に影響を与えていくと思います。その考え方と方向を、「現場的」に批判しています。 3)全体に、「教育」や「学校」に対しての国民の姿勢・意識・価値観が、鋭く変化しつつあり、同時に、生活や子育てに対する不安が増大していることで、今後の「日本の教育」基盤が今以上に、くずれていくのではないかと考えます。そのことを細部に明らかにしようとしました。 大まかな「格差拡大社会」「新自由主義・市場原理」というイメージは分かりやすいのですが、教育についての百家争鳴状態をなんとか、整理したかったという思いもあります。 編集 岡崎 勝 |