南米神業(南パタゴニアにようこそ)<1>

平成9年1月20日より26日までの7日間、私は第一回東北神業として,、地吹雪の津軽を経験しました。
家に帰るとさすがに疲れが出、次の出張に出るまでの5日間を休養に当てます。
取立てすることがありませんので、パソコンに入れてあった過去の現場神業記録を、何気なく読んでいました。

〈荒羽々気神社〉

えっ、こんなところにアラハバキ神社が出ているぞ。
日付を見ると平成7年5月の9日とあります。しかし私には記憶がありません。
地吹雪津軽の2年も前にすでに「かむなから」は荒羽々気神社に参入していたのです。

場所は豊橋にある一宮神宮の脇にある粗末なお社です。
私はこの参入に参加しておりませんので、記憶がなかったのです。参加者は島さんとみほさんだけでした。


7/5/9 10:20〈荒羽々気神社〉

取り継ぎ
『あがき苦しむ血、我は血の担当神。

水分(みくまり)は我分社。やっと表面に出られてうれしい。P.
出る時期を間違えると、大変な事になるので、上から錠のかかった状態であったが、
時節が到来したとみえて、前方が拓けた。
東北ではなく、最初のうねりは九州か、この地からと考えておる。
青い血を抜かなくてはならないからな。
我は暴れん坊で有名だな。』

『やられたものの血をタテカエる役。
契約した時、「血の契約」そうともいえるのだぞ。』(男神)
青い血:“彼ら”との契約で注入された
・イナリを切ると青い血が出るであろう。

Q 「当社の地民屈従のミタマは?」
A 『笑うでないぞ。たった110柱』
Q 「他に」
A 『砂ト、ありゃいかんぞ。あれは、ちとまずい。
  白いやつ、特にあれは青を固めてしまう。』

平成8年にある神業が終わったら正祭。

取り継ぎ

『大変の後まで、引きずる事も出来たのだ。
 だから、失敗は許されん。(自神の事)』

源流神界のヒト


こんな言葉は不適切だがあえて言わせてもらう。
え〜い、くっそたれ〜!

こんなことがあったのか。
だから島さんは「亀ヶ岡遺跡」の『雷電宮』でのアラハバキさんの言葉を、瞬時に理解できていたのだ。

あがき苦しむ血、我は血の担当
『やられたものの血をタテカエる役。
契約した時、「血の契約」そうともいえるのだぞ。』(男神)

・青い血:“彼ら”との契約で注入された
・イナリを切ると青い血が出るであろう。


島さんにとっとは2年前の取り継ぎの答えが出ただけのことであった。
それにしても「神業は継続なり」とは、神さんよく言ったもんだ。
記録によれば二人はその足で我が家を訪れている。
だからここから先は良く覚えている。

22:08
〈戸田家:眷族之宮まつり〉
1-30 先達:戸田

取り継ぎ
『待たせたな。ちょっと動きがとれぬ事あって、迷惑をかけた。
じき戻るので心配せぬよう。
ところで、明日の松は儂もついて行くので、そのつもりでおってくれ。P.

大変であろうが、当代12月迄はとまらずに突っ走れ。
ものの見事に色んな事が合致していくから。
それを見届けたら、後は、じっとしていても良い。
アンデスの神業には行かれよ。』
峰上回天眷族神No.5


峰上回天という神様は、わが家のご守護の神様です。

『 アンデスの神業には行かれよ 』

その神様からこう言われれば当代としては
「必ずアンデス神業は行かさせていただきます」と言うわなあ。
その後場所を戸田家家祖の宮に移し、ご挨拶しました。
すると「戸田家家祖」さんから一言ありました。
ここでもご先祖様からのきつ〜い一言です。

『 アンデスは戸田家の仕事 』

ごせんぞさんのばかやろ〜!
「家祖様の名を汚さぬよう、子孫として頑張ります」
どうしたってこう言っちゃいますよねえ。

はめられた!

東北から帰ってきて直後に、こんな2年前の記録読んじゃうなんて。
アラハバキさんからの流れの話に決まっています。
神の世界というのは、やな、世界だ。
平気であらかじめ予定を明かしておいて、わきえのわからないこといいことにして、そ知らぬ顔してものを言う。
文句を言うと、「ちゃんと話はしてあっただろう、われは嘘はつかんぞ。」

きったねえ〜!

不安的中です。
3日して島さんから電話が入ります。
「おい、とだくん。 みいちゃんが大きなクロス見つけちゃったぞ。
ボリビアにあるそうだ。どうする?」
「ボリビア?それどのへんにあるんですか?」
「なに言ってんだ、アンデスに決まってんだろ」


ばかやろ〜!
かみさまのばかやろ〜!

雪の降りしきる「ねずみもち古墳」での
人霊となった16才のままのチキちゃんが搾り出すように歌った
あの風景が鮮やかに蘇ります。


「おうごんのみちはうそのみち
あいつらは 4番の敵 4番目
いつつめより大きくて
みんなは逃げるだけ

源流さまもいなくなり
そのうちみんないなくなって
最後にいたのは
人祖様」

「大きなクロスを背負ってやってきた
それがこの国の不幸の始り 
おじさん、あれを燃やさないとね
あいつらはずっと支配したまま
黄金の道
うその道
海を渡って立っている

おじさん、どんなに神業やってもね
人間がついていかないのは、そのせいだよ
クロスは天に向かってそびえたつ
はやくそれを見つけて、星屑に返して
それが終わったら、おじさん、別のものだよ
倭人をそのままさらった
この国の人はそんなクロスを背負えない
そのときから歴代の姫、ことごとく背負ってる
今回は日本を取り戻す神業」


「戸田君、大きなクロス見つかった。どうする?」
そんなこと言われたって会社倒産寸前のおれになにをしろというのだ。
島さんだって、みほさんだってお金使い果たして文無しだ。
どうやってこの3人がボリビアに行けと言うのだ。
そりゃあんまりだ。
神さん、あんた力あるんだろ、宝くじ当ててくれよ。

<あきらめた>

しかし神様とご先祖さんに「アンデスはやる」と言ってしまったのは事実です。
それに金はどんどん消されてしまったけど、子供たちの成長を応援してくれていたのは、良くわかっています。
みなさんも2礼3拍手1礼の「かむなから方式」による、ご先祖様のお世話をしてみれば、この感覚は体感できるでしょう。

無駄な抵抗を試みましたが、ここは腹をくくらにゃあならん。

銀行に行き融資を申請しましたが、保障がいると言う。
土地建物に抵当をつけ、300万円借り出すことに成功するのですが
返せるあてはまったくありません。
しかし今は一世一代の大勝負のとき。あとは神様と家祖さんに委ねよう。

「とだ家」の仕事であるなら息子も一員じゃないか。
そうだ、こいつも南米に連れて行ってやろう。
どうせ破産するなら、少しでも何か財産を残してやろう。
海外という世界を体験してくるという知的財産でもいいわけだ。


よっしゃ、決めたぞ。

無職であり神業専一の島さんとみほさんはどうでもいいのですから、私の仕事上平成9年3月12日から3月26日までの予定となりました。

「みいちゃん、南米にいくなら、なんとかパタゴニアへは行けないだろうか?
 俺どうしてもウシュアイアに行ってみたいんだ」

「もう入ってる」


中学2年生である息子は終業日前です。
担任の先生に
「仕事で南米に行くのに息子を連れて行きたい」と手紙を書くと
「それはいい機会です。成績表はあとで取りにこればいいので許可します」
と嬉しい返事をいただきました。
本当にありがたいことです。

英語に堪能なみほさんにすべてを任せたところ
私たち4人以外に自費で参加したいと申し出があり
結局6人という南米神業隊が結成されることになりました。

この6人という人数を神様が決めたということは、相当な妨害があり
4人では背負いきれないということを意味します。
また6人が背負って同道する神様の数も、それだけ必要だということです。

これは厳しい神業になるぞ。

<出発>

平成9年3月12日、名古屋駅まで一緒に見送りに来てくれた奥さんと3人で
しばらくは日本食は食べられないだろうと、「手打ちきしめん」を食べたのは新幹線側の地下のレストラン街。
心配そうに見送る母親に「よう」と手を振り、息子「まさひろ」は生まれてはじめての海外旅行に出発です。

可哀想に、
「二度と海外旅行になんか行くもんか」と言わしめた、壮絶体験をさせられよとは、露とも知らずに。

東京駅で合流

「島さん」「みほさん」「古田さん」「まさひろ」に、高校3年を卒業して入社直前の「しんやくん」の計6人です。
取り継ぎである「みほさん」を囲んで、じじいが3人、若者が2人というこの編成は
今回の南米神業が世代のバトンタッチを意図しているなと
年寄り全員が認識していました。

それだけにより一層失敗は許されないのだと気が引き締まります。
海外旅行初体験の子供2人の世話をしながら、なんとか成田で飛行機に乗り込みます。
直前まで仕事に追われていた私は、旅行日程表を確認していなかったのです。
機内で目を通した私はびっくりです。
まるまる二日間飛行機移動です。「ホテル泊」の文字が見当たりません。
シアトルで乗り換え、マイアミで乗り換え、いきなりボリビア、ラパス空港です。
「おい、みいちゃん。すげえ日程だなあ」
「ごめん、格安航空券手に入れていったらこうなっちゃった。安いほうがいいでしょ」

まあ、じじい全員がみほさんの努力は知っていますからみいちゃんに
口に出して苦情を言う人は誰もいませんが、全員がため息をつきます。

まる2日間ベッドで横になれないのかあ。

おまけに子供、一時もじっとしていません。
搭乗手続きのときでも、待合でも、目を離すと売店めぐりを始めてしまい、戻ってきません。
歩き始めた赤ちゃんを管理するおかあさんみたいなもんです。
しろくじ中、怒ってばかりいなければなりません。

島さんが「あいつら、どこへいっとるんだ。さがしてこ〜い」と怒鳴ります。
古田さんと私が捜査役です。

「あれほど10分で戻って来いと言っただろう」
もうこの段階でへとへとです。

<ボリビア着>

現地時間3月15日、朝6時のラパス空港はどんよりした曇り空。
ひんやりというよりは寒いと感じる気温ですが
空港を出、ガイドさんに案内されてマイクロバスまで歩いたところで
「クラッ」と気が遠くなる感じになりました。
ガイドさんが言います。
「ここは高度4000メートルありますから絶対に走らないでください」


おいおい冗談じゃないよ。
2日間一睡もさせなくて、いきなり4000メートルかよ。

みほさん、機先を制して、「この方法が一番お金がかからなかったのよう」
だれも文句を言えません。

空港はここらあたりで一番高いところにあり、バスはどんどん坂道を下がっていきます。
パッと視界が広がると、すり鉢状に土地がくぼんでいって、てっぺんから底に向かって住宅が立ち並んでいきます。
ガイドさんによると低い土地ほど値段が高く、高所得者は皆下のほうに住んでいるそうな。
日本とは格差の現われが違っていて、面白いと思います。


<ホテル グロリア>

7時35分、ホテル到着。
チェックインをすると、私たち親子は8階です。
「しんやくん」はいつも「しんちゃん」と呼ばれることになるのですが、階の島さんとのツインルームになりました。
まあ保護者ですね。

ホテルグロリアは1階がベジタリアンレストランになっていました。
さっそく朝飯をということで行ってみると、カフェテリア方式で、好きなものを食べ放題です。
神業中は精進料理で、肉類は食べません。
しかし南米では子供に慣れないプレッシャーをかけてもと
食べるものに制限をかけませんでしたが肉食いたいとは言い出しませんでしたねえ。

海外ではベジタリアンは認知されていますから、ベジタリアンですと言えばそれなりの対応を快くしてくれます。
個人の自由というのを基本的に大事にしようということですね。
オーストラリアでも「肉抜きのハンバーガー」注文したのですが、あっさりと作ってくれました。
この辺は日本でも見習って欲しいものです。

朝食を終える頃から変調がやってきました。
息は苦しくなるは、頭は痺れてくるは、吐き気はするはベッドに倒れ込んでしまい、はあはあと身動きできません。

高山病の症状が出ているらしい。

あたまいた〜い、へどはきそう〜。
息子も体質が似ているのでしょう、同じです。
みほさんが訪ねてきてくれて、島さんもぶっ倒れていると言う。
古田さん、しんちゃん、みほさん、まったく異常なし。
この不公平さは一体なんなんだ。
この3人昼間中街に出て露店めぐりで遊びまわっていたらしい。
う〜、かってにしろ!

どうやら島さんが一番高山病の症状が重く、これではいかんと
彼らに筋を通して、南米に入らさせていただきますと、ご挨拶祭事を思いつきます。


<夜のまつり>

このままではいけない。
やはり当地に参入したご挨拶をしなければ改善は望めないと
島さんから部屋に集まれという召集がかかります。

9/3/15 21:15
〈1106号室:参入ごあいさつ〉
 火、水のみ、北向き MIE君あらまし言上

『ただじゃおかん霊団』アンデス全域にいる。


先達:戸田
取り継ぎ

『赤目牛であれだけ、懲りただろうに。又、自分から飛び込んでくるなんぞ、
お前たは気が触れているのか、悪いことはいわんから、帰れ。知らなさすぎる。P.』

島さん、以和尽礼。22:10了  
半月凛々と窓際上部より下がって出る。


取り継ぎ

『門があって、それが、開いちゃった。
そして、旅をするのは、あなた達です。』
遠くのヒト

みほさん感応

「当地のインディアン、脳をとられたヒトたち。町を歩いていて分かった。」
22:22了


松待木姫小さい姫神「南緯35°担当神」
3/14夜中みほさんへ来る。


確実に東北神業の続きが始まった。
ねずみもち古墳にいた『彼ら』が、すでにバリヤーを構築していました。

「かむなから」に対して『ただじゃおかん霊団』を形成していた。
地獄の苦しみを味あわせてやるからか覚悟しろ!
その宣言をされたようなものだ。


やれやれ、筋を通してご挨拶すれば通してくれると思ったけど、そんなに生易しい相手でないことだけははっきりした。

3月16日

まったく寝られない夜を過ごした私は、ますます頭痛が酷くなり、食欲もなく、1階のレストランへ行ってもオレンジジュースしか飲めない。
息子のまさひろも同じで、二人揃ってベッドで「討ち死に」です。
トランクを覗くと何気なく買っておいた「柿の種」があった。
子袋が5袋入りがなんと五つもある。25袋あれば何とかなりそうだ。
海外に行くと「味噌」と「醤油」が無性に食べたくなるから、味噌汁とお茶漬けしか食べない息子のために買っておいたものだ。

この柿の種だけはなんとか喉に通る。
親子二人で寝そべりながらポリポリしている姿、見せたくないなあ。
高いお金出して、何しに行ってるのという奥さんの声が聞こえてきた。
いかん、幻聴まで始まってしまったようだ。
3食分のお金は前払いで払っているのだから、勿体無いことこの上なしだが、そんなことを悔しがる余裕もない。

<イリマニ山ご挨拶>

神業に出かけるぞと言われたが、動けず。
そんな私を見捨てて、まさひろを含む他の5人は出かけた。
街のトップまで車で行くとイリマニ山が見えるという場所まで行ったそうですが、残念ながら雲に覆われ、見えなかったそうです。
ただガイドブックに載っていたイリマニ山の写真を見ながら、想念を合わせてご挨拶の祭りを開始したそうです。


 16:16
〈イリマニ山(6420m)略式ごあいさつ〉

書記

『よく来ましたね。今は助けてあげたくても、助けられない。
これが精一杯。
天を見て、星を見て、まわりを見て…合間をぬって話をする状態です。
彼らの空気のあいだをぬって。

五黄天帝を信じて、今はここでじっと、しずかに。
たえず監視の中。バリガ、シバ』

3月17日

またまた吐き気と頭痛で眠らねぬ夜を何とか過ごした私は
翌朝になり、島さんが呼吸困難になり、ホテルの酸素ボンベを借り、みほさんが大騒ぎになっていたことを知りました。

何しろ島さん、日本以外は「けとうのくに」と平気で口にしていたほど、島国根性100パーセントの人、英会話なんか覚える気もない。
海外に出ると、もう頼れる人はみほさん以外ない。
神様に関してはスーパーマンだが、、ほかのことについてはからきしだらしが無い。

そのギャップを見て「かむなから」を去っていく人も多いが
人間どうしてもリーダーに人格者を求めてしまい
その背後にいる神様を見ようとしなくなるのは仕方が無いかもしれない。
「かむなから」にいて、なぜこの人に神様は全権を委ねているのだろうと、いつも疑問に思っていましたが、その答えは簡単でした。


リーダーが人間的にも立派であれば、
周りの人は教祖にまつり上げてしまいます。
それでは今まで失敗してきたことと同じになってしまいます。
どんどんメンバーは膨れ上がり「教団」となります。

「かむなから」は永久に小集団のプロジェクトチームにしておく。
どうもそういう基本方針があるらしい。
私が「かむなから」に参加しませんかと一度も言わないのは、これが理由。

今日の予定は「チチカカ湖」らしい。
まあ、ホテルの部屋で苦しんでいるよりは、外のほうがまだ気がまぎれる。
それにチチカカ湖だけは死んでも行かなくっちゃあという思いは募ります。
車に乗り込んでみると窓から吹き込む風が、冷たく気持ちがいい。

ガイド兼運転手役の彼が、ちょっと事務所によっていくという。
何をするかと思ったら、結構大きい酸素ボンベを運んできた。
地方へ行くときはこれが必需品だと言う。
つくづくえらいところへ来ちまったもんだと思い知る。


10時30分、チチカカ湖が出現。


途中で現地の人の芦で作った家によります。
この家族は湖岸で芦を使った民現品を作って観光客に売っている。

息子のまさひろは、芦で作った船のミニチュアを買った。
以前テレビで、エジプトのピラミッドから
このチチカカ湖の芦船が発見されていたことを見ていたそうな。
結構変なことを知っているので驚いたが
この現物の芦船を見て、にわかにチチカカ湖が興味の対象となっていきます。

湖岸べりを車は走り、11時40分聖パブロチキーナ村に到着。
ここで乗り合い船に乗り換え、コパカパーナという村に到着。
昼飯を食べながら、チャーター船を待つ。

チチカカ湖で一番の観光スポットである「太陽の島」へは行かず、隣にある「月の島」が神様指定の島になっていました。
どの検索をしてみても太陽の島は出てきますが、月の島の写真はありません。
文字では出てくるのですが、実際に上陸する日本人はほとんどいないようです。
「月の島」は「太陽の島」に比べあまりにも小さい。

14時22分、チャーター船は出発。
波ひとつない鏡のような湖面をボートは進みます。
14時50分、左手に「太陽の島」が見える場所で、みほさんが色々なものを霊視、島さんの手帳に書き示します。

14:50
〈チチカカ湖船上〉
船首向かって左手:3人+α神在(竜体神の顔ではなかった)
海律補団をチチカカに運んだ親神様直属神団
天の規則補団12神団:遠巻きにみている
南氷洋のヒト

*ISLANDE SOLE(太陽の島)を見て

中心 :一番大事な宝の部分=太陽の島の元々の部分
その外:宝を包んで守っている。MIEは初めてみた。神様の光の粒のカバーというか覆い。
外側 :重くて固い。一見神様の光のカバーと間違えてしまう覆い。


このときの絵は、お饅頭のように、中心にあんこがあり、その周りを光の皮が覆い、
それを黒くて重い嘘の皮が覆いかぶさっている様を描き表していました。
つまり「太陽の島」は『彼ら』の手により「嘘の光」で封鎖されている。

「かむなからのかみ」はこの「嘘のカバー」をどうしようというのだろう。
またそれを阻止せんとして『彼ら』は何をしてくるのだろう。

その太陽の島を行き過ぎると、月の島が見えてきます。
ほんとに小さな島で、この島に人が住んでいるのかと疑うような、海岸べりも山の上にも、家も人も見えません。
まるで切り立った断崖で囲まれた無人島のようです。
一体どこから上陸するんだろうと思っていると、突然小さな浜が現れ、子供たちが8人くらい手を振っています。
ガイドさんが「あれでこの島の子供たちすべてです」と言う。

小船1艘だけが横付けできる木の桟橋があり、17時15分到着です。
約3時間の長い船旅でしたが、揺られもせず、遠くの美しい山を眺め、ホテルの牢獄を思えばまるで天国のような時間でした。
まさかこの後に地獄が待っているとも知らずに。

目の前は切り立った断崖で、草が生い茂っているだけです。
どこへ行くんですかと聞くと真上を指さします。
なんとほとんど垂直な崖、50メートル上に家が見えます。

島さん、叫んでいます。
「誰が迎えに来てくれるんだ。まさかこれを登れと言うんじゃあないだろうな」
ガイドさんと話していたみほさん、にっこり笑って言い放ちます。
「荷物はこの子たちが運んでくれます。手ぶらですから自分で歩いてください」

確かに目の前すぐの所に家は見えます。
しかしあまりにも急斜面であるため、道は10回くらい折り曲がり、行ったり来たりを繰り返さなくては、上に上がっていきません。

たくさんの神社を巡りましたが、これほどの急勾配は経験ありません。
基本的にこんな崖には道は造らないのです。
しかしガイドさんはここしか上れる崖は無いからという。
どういう島なんだ、こんな所に人が住む必要があるのか?

登る前から絶望感に襲われた島さんと私です。
こういう道ではしんがりが一番きつい。
しかし全員を確認しながら上るためには必要ですから、一番最後尾を受け持ちます。
3歩歩いては立ち止まり、呼吸を整えなくてはめまいがします。

案の定、先行していた島さんが中ほどで倒れています。
はあはあ、ぜいぜい、真っ青な顔です。
指先が紫色がかってきて、震えています。
チアノーゼだ。
「酸素ボンベ、酸素ボンベ」
あらん限りの大声で私は先に行ってしまったみほさんを呼びます。
ボンベをひっかついでガイドさんがはるか上から駆け降りてきます。
10分間マスクで呼吸していた島さんの顔色が戻ります。

荷物をもってあがっていた子供たちが3人駆け下りてきて、島さんを支えます。
手を引き、尻を押し、掛け声をかけて励まします。
全員今晩泊まるホテルの5才から10才までの小さな娘さんたちでした。


2階建てのコンクリート造りのホテルは
「ミラドール・デ・インカ・ホテル」
というたいそう立派な名前ですが、部屋には電気が無い。
トイレは1階の台所の横に簡易トイレの箱がひとつ。
もちろんシャワーなんかどこにも見当たらない。
自家発電はあるにはあるにはあるのだが
お金がもったいないからと、使ってないそうだ。
いまどき電気の無いホテルは珍しいから嬉しくなる。

部屋には大きなローソクが用意されており、早速火をつけてみる。
しかし空気が薄いので、部屋の酸素が少なくなる気がしたから
あわてて消して、ベッドに横になる。
夕食が出来たとお誘いがあったがパス。
帰ってきた息子にどうだったと聞くと、今までで一番うまかったと言う。

何食った?
パンにスープにフライドポテトに目玉焼き。


しまった、おれも行きゃあよかったと思ったけど後の祭り。
それでも吐き気と頭痛で食欲なし。

ホテルはかむなから6名以外宿泊客はいない。
それなのにどやどや大騒ぎが聞こえる。
目が覚めて何事かと覗きに行くと、島さんが「酸素ボンベ」と騒いでいる。
呼ばれたみほさんに通信が入る。

「あさやけの祭りをしなさい」

島さん苦しいから怒鳴る。
「まだ夜の10時だぞ。こんな真夜中に何があさやけだ」
こんなおじさんに絶対負けれいないのが、みほさん。
「でも今からやれって言ってるよ、あさやけのまつり」

22:00
〈チチカカ湖祭事〉
ホテルの部屋 東向き、安井水晶玉2つ、基本、豆5、赤米

先達:戸田  1-3
22:15
『(真っ白気)』

22:25
2本目点火

22:27
朝が歪めば、夜も歪む。
本来12の数霊で運行する。時節の理を敢えて13にしたのは、その為。
闇をかりにも、P.

22:33
あさやけのまつりは、夜から始まる。
全ては夜に始まり、朝に開く。
13番目の時の中で、彼らは好きな事をした。あってない時間。P.

22:36(
侵入、発動、イナリ霊動?)

22:42
青い血は13番目の刻にだけ、刻にだけ彼らと繋がる。
あってない時間に契約は成り立ったから。
その時間を消すな、という思いが、そなたたち全体を包み込む。
私は、ここ、月の島でその偽りの刻が昼間の世界に入っていかぬよう、
只管に監視し続けた。

たったひとつ、左の玉が現在唯一のこの地上にある偽りの刻のつなぎ道、
我らの手にそれを委ねてくれぬか?
明日、落として下され。
残り3割は、もう充分にそなたたち、やり終えてくれた。

明日の朝、雲の向こうに上る旭日をうて。』

「月神側司妻神」

おいおい、ここでも「青い血」が出てきたぞ。

明日の朝、雲の向こうに上る旭日をうて』

それにしてもこんな厳しい口調で神様から言われたことは今までありません。
並々ならぬ神の決意が感じられます。
高山病を忘れ、厳しい緊張感が走ります。

アンデス、インカにまつわる13という数字。
古代インカでは13という数が神聖なものとされ、今でもこの「13の暦」でものごとを見ていくグループもあります。

しかし今夜のこの取り継ぎを聞くかぎり、古代インカでは『彼ら』の指導を受け、文明を開化させた部族がいた。
だとすると古代インカでは「いけにえ」として、神に「血をささげる」ことが行われていたことが納得できる。
死んでいく者の怨念を集め、霊力として利用した『彼ら』の手法。
その霊力を13に込めていた。

しかしこのインカをキリスト教の名の下にスペイン軍が滅ぼした。
すると『彼ら』も一枚岩でなかったことがわかります。
外宇宙から侵入してきた『彼ら』にも種類があることが理解できます。
なんと『彼ら』はかれら同士でも覇権争いをしていたことになる。
そうか、だからチキちゃんはねずみもち古墳で、天にそびえるそれが終わったら「別のもの」だよと言っていたのか。

いったいこれから先、どれほど多くの「別のもの」が待っているのだろう。


取り継ぎ
『右の玉はこれから大変な働きをする。天に投げ上げられる玉』

取り継ぎ
『新たな歴史が開始されたその日、それは安らかに投げ上げられる。よいですか。』


この取り継ぎは将来への予告ですから、まったく判断が付きません。

9/3/18 1:00
みほさんの処へオリオンの3星をやるから、
頼むから、朝の祭りはやめてくれ、と頼まれた。
イヤだと断って寝た。


という報告が島さんにあったそうだ。

島さんの「とにかく夜明けを待とう。絶対寝過ごすなよ」の、警告が無くても寝られるわけがありません。
いよいよ症状は重くなり、耐えられないほどの頭痛です。
そのまま島さんの部屋に残り、酸素をもらうことにしました。
生まれてはじめての酸素ボンベです。

窓の空が白んできます。
「島さん、もうこうなったらベランダで待とうよ」
「そうだな、そうするか」

全員にベランダ集合が告げられます。
2階のベランダ、6人が並ぶと一杯になりますが窮屈な広さではありません。
そこから見える景色は、松島、伊勢志摩英虞湾、瀬戸内海、九州の九十九湾のように
小さな島々が海に浮かぶまことに美しいものでした。
水平緯線付近には瑞雲がたなびき、太陽の島の上空を覆う形になっています。

太陽の島から昇ってくるお日さまが雲に隠れるようにその姿を少し見せた時、ローソクに火がつけられました。

6:13
〈うその道タテカエ祭〉

南のベランダ東向き 正面眼下に月の島 点火

先達:まさひろ 1-1 
 安井水晶玉2ヶ  太平洋神鈴各1ヶ  赤米、豆7種、塩、水、酒

6:45
太陽を討つ(押し出し浄めの眉間版:両手の掌を眉間に置き、指は正面の太陽を指す。
ズンと突き出し、両手を拡げる。)

討った瞬間、水が弾けるようにその太陽が飛び散った。
さんぜんこんげん×1


真正面に真っ赤に燃えるような太陽が雲の合間に昇ってきます。
眺めているとまるで正面の「太陽の島」から道が通っているように
太い一本の太陽からの光が、湖面に反射して写っています

おお、これは本当に「太陽の道」が出来てるぞ、と感動します。

ところがなんか変なのです。
まるで並行する道路があるように、島から2本の太陽の道があるのです。

「ねえ、みいちゃん、太陽が二つあるような感じだねえ」
私が呼びかけます・
すると島さん
「本当だ、太陽の道が2本ある。こりゃすげえなあ」
みほさん、きっぱりと強い口調で取り次ぎます。

「まさひろ、どちらの道を残すのか選びなさい」

しばし沈黙が続きます。
そりゃそうだ、いくらなんでもいきなり選べと言われても。
なんかとんでもない選択をしなくちゃあならないことは、雰囲気で子供でもわかります。
「おい、みいちゃん、まさひろにそれは無理だ」島さんが助け舟を出しますが
「いいから、まさひろ、選びなさい」
みほさんが言っているのでないことは全員理解しています。
それにしても神さんもきっついなあ。
私が声を出そうとした瞬間、息子はきっぱりと

「右」

おいおい、言っちゃたよう。
みんな何も言えず、ただじっと湖面を眺め続けます。
1分後、2本あった左側の太陽の光が薄くなっていき始めました。
口々に、あっ消えていく、消えていくと叫びます。
ものの30秒でその左の太陽の道は、消えてしまったのです。

あとにはひとつの、太陽から伸びる1本の太陽光線の映像しかありません。
その太陽の道は「月の島」まで一直線に到達しています。
いったい今の現象はなんだったんだろう?

すかさず取り継ぎが再開されました。

6:47
取り継ぎ

『大切なものはいつも隠れています。正確に言えば、隠れていました。
しかし、もうその必要はないのです。
先程見たうその道と、あなた方に真っ直ぐに続いたこの道の違いは分かりますか。P.

この島を助けて下さってありがとう。
うその道に対して決して開かれる事のなかった大事な宝箱は、
今、正しい太陽に向けて、開かれました。P.

闇のタテカエは少しく人間界にひずみを残しますが、これも必ず消えます。
そして、その後に生まれた、この光の世界は、
何の傷も負う事なく、本当に大切なものを照らします。
その日が神界に告知されたのは13日。

晋たなる世界から駆けつけてくださった世乃元之神に深く感謝すると共に、
本当の意味での生と死の境の線を越えてここまで参じてくれた皆に、
代表で御礼申し上げます。P.

テンテン レイメイ コンゲン サンカバリガ』6:59


取り継ぎ

『これから働かれる事になるのです。
明月大樹之大神の態様を覚えていらっしゃいますか。
体を張って守って、あそこ迄が精一杯だったのです。
彼らの対応を全て竜体神に委せてしまったと考えたら、
今日のまつりは難しかったやも知れません。
竜体神の神々を守るのも我らの仕事でもあるのです。』バリガ 7:04

7:05
まさひろ、神鈴鳴らし。

どうやら戸田家のお役の責任のひとつはこなせたようだ。
「かむなから」として数々の現場神業をこなしてきましたが、神様から正式にお礼を言われたのは初めてです。


『その日が神界に告知されたのは13日』

3日といえば日本を飛び立った飛行機が子午線を超えた日のことだから、「かむなから現場神業隊」が動くというのはそういうことか。
ただあまりのもスケールの大きいことなので、これがどんな意味を持つのかという実感が出てきません。
まっ12年もすりゃわかるかなと思ったものでした。

<月の島出発>

あれほどしんどかった崖の道も下りは楽なもの。
島さん、途中の湧き水の脇に天然のクレソン発見し、つまんで食っている。
私も食べてみたが本当に鮮烈な味で、妙にうまかった。
チャーター船が来るまで小さな浜で滞在することになるのですが、子供たちが手に色々な民芸品を抱えて取り囲む。
ガイドさんが全部この子達の手作りですよと言う。
あざやかなインカらしい模様の毛糸の手編みバンダナが一杯だ。
島さん、昨日は助けられたからなあと10本も買う。
珍しいこった。
結局6人全員で全部買ってしまうことになったが、現金収入になって少しでも役に立てばいいやと、みんな満足。
海外でみやげ物を買うと、もっと安く言えばよかったかなと後悔するものだが、この時ばかりは何か嬉しくなる買い物でした。
遅れてきたチャーター船で同じコースを帰ります。


9:30
月の島正面で、みほさん水晶玉投下


15:00
チチカカ湖が後方に遠ざかる、その天空に現れたヒト。車中にて
真ピンクのハート、ヨーロッパにいたヒト魔女


MIE書記
「それは現地時間、3/17夕刻、太陽の島にて、
 島さんの部屋で、介添え中の出来事。
真東の空に真っピンクのかわいいハートがくっきり浮かんで、
「太陽の島の心臓部に新しいハートが入る」
と通信有り。

現在3/18 15:09 
島さんいわれて、振り返った空に鎚でハートを打ち込む女のヒト発見。
多分、昨日のハートと思う。」

いろいろあったけど、とにかく無事ホテルに帰ることが出来た。
あと2日、あと2日で平地に降りられる。
もう〜い〜くつねると、おしょうがつ〜。
今晩だろ、明日の晩だろ。
それを考えると明日どこへ行くのか、考えもしませんでした。
何も調べず参加した、修学旅行みたいなもんだ。




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