<ドライウェイト>

このドライうウェイトの問題だけは、先生に激しく抗議しました。

ドライうウェイトというのは、体の体内水分量を管理すという、目安の体重のことです。
ほとんどの透析を受ける人は、尿がほとんど出なくなっています。
すると食べたり飲んだりした水は、全部体に溜まってしまいます。
これが、『むくむ』ということです。
医学的にいうと、心臓が肥大したり、脳内に溜まったりで、様々な命に関わる障害を起こします。
ですから、透析中では、この水の管理に最大の注意を払います。
体の中で障害を起こさない水分量を決めて、それを体重でコントロールしようというわけです。

この体内水分量の問題は、とても重要な透析治療になります。
尿が少ない、まったくでない人は、先生とよく相談して、任せるべきです。
この場合、厳しい水分制限を受けますから、これが患者さんが、透析を嫌がる理由のひとつです。

もうひとつは、まったく尿の出ない人は、2日で3キログラム体重を増やしてしまいます。
すると、この3キログラムの水を、透析で引いてしまいますから、ショックは物凄く出ますよね。
これが辛いらしいのです。
血圧は急激に下がり、一時的な脱水症状を起こしますから、ベッドから起き上がれない人もたくさんいます。
これだけは、皆様に頑張って下さいとしか申し上げられません。

では、私がなぜ先生に、この体重の設定で食い下がったか、です。
このドライウェイトという考え方は、尿が出ない人の治療法方です。
私はまだ1日、800CCという尿が出ています。
他の機能はまったく駄目になりましたが、尿を作る働きだけは頑張ってくれています。

当時体重は、52.7でしたが、先生の指示は52.0が出ていました。
透析質でいきなり700グラム水を引きますと言われ、猛抗議です。
事前にドライウェイトの設定に何の相談もないことを理由に、看護士さんに透析拒否を言い張ります。
すると、担当の先生が飛んできて、話し合いです。
結局むくみもない、心臓も肥大していないので、今日は水は引きませんということになりました。
ドライウェイトについては、担当の主治医の先生とよく相談してくださいということで落ち着きました。

先生とたくさんの話し合いの結果、私の希望通りの53.0キロのドライウェイトが決まりました。
なぜ私がこの数字に拘ったかについては、大いなる理由があります。

人間でもそうですが、頑張る、自分は役に立っているという感情は、凄い喜びなんですね。
そこを理解しないと、子供を甘やかせて駄目にしている親がたくさんいます。
働く、頑張るということは一見辛いことのようですが、これは生きる喜びなのです。
私の腎臓さんさんだって、頑張りたいと思っているはずです。
せめて尿だけは頑張って作ってあげようと思っていることは、私は充分感じます。

それを、かってに抜かれてしまっては、俺はもう用なしかと、頑張るのをやめます。
透析を始めて尿がどんどん出なくなるのは、これが原因です。
お願いだkら、腎臓さんをさぼらせないで下さい。
それには、ドライウェイトを高めに設定し、絶対にそれを上回らない体重コントロールが必要になります。
今の透析センターでも、最初どういうわけか52.0に設定されてしまい、
再び看護士さん、院長先生を巻き込んでの、大騒動です。
結局ここでも水分過多の症状がないということで、53.0キロを勝ち取りました。

頑張れる臓器には、出きりだけ頑張ってもらうという、東洋医学の思想をもう一度考えていただきたい。
私は、自然食や断食などで体験していますから、譲れないところは譲れないのです。
しかし、水分過多の障害が出てきたら、素直に指示を受け入れるつもりではあります。

人間は十人十色です。
かならず、あなただけの透析対処方法があります。
体に呼びかけてください、必ず何か気が付くkとがあります。
その体の声を良く聞いて、透析生活を楽しんでくださいね。


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