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二村山だより64  2022年10月
  タマムシ〜二村山で出会える”森の宝石”〜

                            二村山豊かな里山づくりの会 会長 
  二村山では毎月第4日曜日午前8時から月例の自然観察会が催されています。その7月の観察会では、 二村山を一周して駐車場に戻ってきたら片隅にあるエノキの梢を眺めるのが習慣になっています。タマムシが あたりを飛びまわる時期だからです。

 タマムシは3〜4㎝程の大きさで、緑色の体に赤っぽい縦の線が2本あるのが特徴ですが、何と言っても光沢ある輝きは とても素晴らしく「森の宝石」と言われる由縁です。タマムシと聞いて玉虫の厨子を思い浮かべる方も多いでしょう。 奈良法隆寺にある玉虫厨子は今から1300年ほど前の飛鳥時代に、仏像などを入れる厨子の表面にタマムシの羽を装飾に あしらったもので、大昔から人々がタマムシの美しさに魅入られていたことがわかります。幼虫はエノキ、ケヤキ、 サクラ、カシ類などの枯れ木中に住み、2年で成虫になることが知られており、二村山では6月から8月にかけて見る ことができます。

成虫はエノキの葉を食べるのでその近くを探せば飛ぶ姿に出会うことができます。長い前羽を横に広げて飛ぶ姿は 特徴があり、すぐにタマムシとわかります。ただ残念なことに、飛んだり葉にとまったりするのが高い所なので、 その美しい姿を間近に見ることはなかなかできません。観察会参加者の皆さんは双眼鏡を覗いて納得することになるの ですが、やはり間近に肉眼で見るのが一番なので、時には長さ9mの竿に捕虫網を付けて捕まえ、皆さんで「鑑賞」 することもあります。

「きれ!」の声が思わず出るひと時です。エノキは市内あちこちにあり、またタマムシは豊明市の木であるケヤキも好きなので、あなたの散歩コースでも遭遇できるチャンスはあります。たまには水辺や、写真のように産卵のために枯木に降りてきて間近で見つめ合う幸運に恵まれることもあります。

ある本を読んでいたら、タマムシは縁起の良いことの前触れに現れる「吉兆虫」とも呼ばれているそうです。夏に二村山を散策する時には駐車場のエノキ(樹名板あり)の梢を見上げてみてください。吉兆の使者に出会えるかもしれませんよ。