(大不調和)
〈私〉じゃあ、私としては自分が、変化が可能な大不調和ゆえに生まれたと、考えてもいいのですね。
〈神〉
その通り。
君が永久に×の立場だとしたら、それは永久に×なんだから、生まれる必要なんかないんだ。
生まれるという事は、この世に何かをしにくるんだ。
仕事と言ってしまってもいい。
生きる事をするという事は、それ自体がドラマだ。
初めが不調和ゆえに、変化は幾万通りにも変化する。
何も始めから決まった事などないんだよ。
だから、あらかじめ決まっている運命などありはしない。
君の一歩が次の一歩を決める。すべては君がどう生きるかにかかっている。
未来は君の一歩一歩で変化するんだよ。
そろそろ、すべては、始めに大不調和があったからこそなんだ、という感謝の気持ちが湧いてきたかい?
初めに完全無欠の大調和などはありはしなかったんだよ。
〈私〉
あのう、そんな大それた始めの事などは、どうでもいいんですけど…。
今の私には、妻の事が問題なんですけど。
〈神〉
わからない人ですね、言ってみて。
(私〉
こう考えればいいのですか。
妻には○と×がある。
私にも○と×がある。
という事は、私は妻の○だけ見て、×は見ないふり、目をつぶればいいのですね。
〈神〉
何度同じ事を言わすのですか。何もそんな事は言ってないでしょう。
○ と×には何の差もないんですと、
自分の中の、○と×を楽しめ、と言ったんじゃあないですか。
それを「ゆるぎ」というんです。
それは、同時に君の奥さんの○と×に感謝する事です。
そのふたつを持った奥さんであるがゆえの、君なのです。
正悪ではなく、どちらも同じ重さを持つ、大切な陰と陽なのです。
このふたつを認める事が、君の最初にやるべき事なのです。
そして君が本当にその事に気付いた時には、自分の立場は陰だと気が付くのです。
そうしたら、その時君の奥さんは陽になります。
いいですか、君にとって奥さんはかけがえのないものなのです。
あなたをあなたにしているのは、奥さんなのです。
陽である奥さんがいなければ、陰である君はいないのですよ。
これを相対の大原則と言いますが、
君の奥さんは君の為に存在しているのです。
その奥さんの半分の○だけ見ていてどうなるのですか。
○と×で、奥さんなんですよ。
君は両方見なければならないのです。
しかし自分にも×はあるでしょ。
奥さんの×を見つけてしまっても、そこをついてはいけないのです。
×を持たない存在はありません。
わかっていてなおかつ、愛するのです。
陰と陽の立場で、相対として君が変われば自動的に奥さんも変わるのです
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