2月11日(月) アルベロベッロ観光

        アルベロベッロ
 
NHKの放送でトンガリ帽子の石屋根を持った不思議な家々を初めて知った。この覚えにくい名前の町に自分が訪れることになるとは・・・
  とんがり帽子の家は『トゥルッリ』と呼ばれバーリの南一帯に見られた建築様式でアルベロベッロでは、現在でも住宅や商店・ホテルなどに利用されている。建材は、この付近でとれる石灰岩の薄手の白い石で、灰色の屋根には大きく十字や丸・ハートマークなどが白く描かれれていた。世界遺産に指定され、日本の白川郷と姉妹都市を結んでいるそうで現地ガイドの方は、白川郷に行ったことがあると日本語で自己紹介された。
工事中の新築トゥルッリに入る機会を得た。入り口の壁の厚さは1m以上で中は真っ暗。とても天井が高く明かり取りの窓からも壁の厚さが想像できる。内部は夏涼しく冬暖かいそうで、現在では別荘として建てられるトゥルッリも多いそうだ。             
 憧れのアルベロベッロに午後4時頃到着。ホテルにチェックイン後現地ガイドの案内でトゥルッリが千戸も集まり、土産物屋などが連なるリオーネ・モンテ地区全体がよく見える丘に登って写真撮影。現地ガイドは、商業地区よりゆっくり説明できる、住宅地区のアイア・ピッコラ地区を選んだ。現在も住宅として使用されているトゥルッリが400戸も集中しているアイア・ピッコラ地区は、前後左右にトンガリ屋根の石造りのトゥルッリが並んでいた。  狭い道を歩きながら、『この地区を支配していた領主が、王から課せられる税金を少なくするため農民の住居をトゥルッリで造らせ、王の査察があると農民にトンガリ屋根の石をはずさせ、建物の体をなさないようにさせて課税を逃れていた』と、トゥルッリがアルベロベッロに集中したいわれの説明をしたり、「この建物の修復状況をNHKが撮影していった」などと説明された。途中で勝手に新築中のトゥルッリに入って構造の説明をしたりしているうちに夕闇が迫り粉雪が舞い散ってきた。ガイドブックに書いてあるような所は何処にも行けなかったがアルベロベッロの雰囲気だけはガイドの機転で十分味わった観光であった。


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