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11/1(土)
きょうは朝からだんまりの母です。
要するにご機嫌斜めだとだんまりらしいです。
らしい?と推測の域なのは母と暮らしたのは
子供の時なので記憶になく他からの情報です。
長いと一週間くらい続くとか(笑)
可愛いですね。

11/2(日)
下痢が一回あったが
とくに問題はなし。

11/3(月)
あぁ 眠い。深夜に何回も起こされて参った!
どうも体調が悪いから起こしたんじゃなく寂しいからのようだ。
慰めて帰ろうとすると布団を跳ね除けてオムツを外そうとする。
これって脅迫なのかな?で、ピーンとくるものがあった。
私どもで介護するようになって一年、便漏れは一回のみ、それも
ギャザーのないパッドを間違って購入した時のみである。
しかるに検査入院中の時は頻繁に便漏れがあり、パジャマから
敷きタオルまで洗濯物としてベッドサイドに置いてあった。
プロなのにオムツ交換が下手なんだなぁと思っていたが
母自身がオムツを外したら話しは別である。病院が頻繁にナースコール
する母に困り果てて睡眠導入剤を処方してた時期もあった。
唯一使える左手首にアザがあった時はベッドの柵にでも挟まれたかと
思ったが、多分、これはナースコールやオムツ外しが出来ないように
ベッド柵に縛りつけてあったんだろう。
勿論、看護師さん達の手が足りない深夜のことでしょうが・・・
目の前でオムツや胃ろうチューブを外すそぶりで脅迫する母を見てて
同じ事が病院で行われて看護師さん達は泣かされていたかもね。
寂しさが原因ならとテレビをつけっ放しにしておいた。
効果はあったようだ(苦笑)痴呆でもないのに半身不随寝たきり
なのに1人にされる恐怖が分からないでもないが・・・

11/4(火)
昨夜は一晩中寝ていないので日中は爆睡。
この調子では今夜は寝ないよね。
体調は微熱があるがまぁまぁです。

11/5(水)
深夜、2回ほど覗いたら睡眠中で一安心です。
睡眠中の見分け方法は口を開いてるか閉じてるかです。
かって病室へ見舞いに入ったら6人部屋で6人の患者さんが
口を開いて睡眠中だったことがある(笑)
臨時の訪問看護 & リハビリ日であるが気が進まない
ようでした。微熱あり。肺に少々異音ありとのこと。

11/6(木)
何回も起こされ、2時過ぎから寝ず。
時々、母を見るが目はパッチリ開いている。
近くに私の姿があれば満足なようで静かにしてる。
バイタルサインは安定してる。

11/7(金)
健康状態はそこそこにいいようですが
実家に歩いて・・・帰りたいと言います。
何か思うことがあるんでしょうね。

11/8(土)
きょうは一日中うたた寝でした。
当然、夜は一騒ぎするでしょうね。
お袋の話し相手なんて厭だし
困るよなぁ。

11/9(日)
日中は起きていたが、無口で時々
言葉にならない奇声を出したりする。
わざとなら安心だが・・・
本心なら痴呆が出てきた可能性がある。

11/10(月)
微熱(37.4度)と10時のオムツ交換で下痢あり。
下痢はほぼ3日毎に10時頃にあるということは
朝、処方する薬に問題があると思う。
往診日に確認の必要あり。

11/11(火)
きょうは訪問看護日です。
奇行も多くなってきました。
目を離した隙に紙を食べていたことが2回ありました。
入れ歯は外してありますが美味しそうです。
奇声も多くなり、しっかり者といわれた母の面影もなく
視線が定まりません。
12月8日胃ろうチューブ交換の為、入院予定。
これは6ヶ月毎に必要です。

11/12(水)
体調はいいようだが寝てばかり・・・
主治医の O 先生にも無愛想だし・・・
まぁ 夜は起きてればいいんだろうが
こちらが困るんだよね。
夜通しテレビを点けて退屈させないように
しなきゃ。

11/13(木)
朝の薬が合わなくて恒例(3日毎)の下痢である。
O 先生にお願いしたら外せない薬なので我慢をとのことです。
私自身としては母の健康第一なので多少の手間が増えても
どうってことないです。訪問看護師さんから電話があり
呼吸があらかったら酸素吸入器を使用するようにとのこと。
購入後、初めて酸素吸入器をセットしました。
血中酸素飽和度が85%から97%に改善されました。
だがマスクタイプなので邪魔なのか自分で
外してしまうのが難点です。

11/14(金)
母の満99才の誕生日です。
すでに数えの百寿を迎えました。
体調のいい一日で
介護側も楽させて頂きました。

11/15(土)
訪問リハビリ日です。
見た感じで体調はいいようですが
血中酸素飽和度が低下していましたので
3時間、酸素吸入器を作動させました。
94%で安定したので中止しました。

11/16(日)
体調もよく特に問題はなし。

11/17(月)
sPO2 の低下が続いてるのが不安材料です。
本日でボンベの中身が空になるのでケアマネの N さんに
レンタル業者の紹介を依頼したが登録なしとのこと。
アデックの日進支店も処方箋がないとボンベのみの貸し出しは
無理とのこと。常時88%以下になれば処方箋は出るが・・・
悠長なことも言っておれず、高価だが京都フロンから購入。
到着は明日の予定。手持ちボンベの3倍容量ですので
しばらくは安心かな?

11/18(火)
酸素濃縮機を導入。
ボンベによる酸素吸入器と比較するとその高性能ぶりに驚かされます。
介護保険はきかず病院の薬代と一緒に使用料を払うことになります。
無限にある空気を材料として酸素を作るなんていかにも今様の機器ですね。
ほぼメンテナンスフリーなのも有難いです。
母も気分がいいようです。

11/19(水)
酸素吸入を一晩続けた結果
体温が36度6分に落ち着きました。
もともと基礎体温の高い母は37度を前後してましたので
計り間違ったと思ったほどです。夜は邪魔な吸入マスクを
鼻孔カニューレに取り換えます。
きょうはケアマネージャさん、訪問看護師さん、それに妹が
様子を見に来宅ですが母は狸寝入りに決め込んでいます(笑)
それにしても寒くなりました。体力のない病人にとって
危険な時期に入りました。

11/20(木)
久しぶりに
一日中元気な母で嬉しかった。

11/21(金)
10時のオムツ交換は恒例の下痢です。それも私が5時30分に
交換した際にミスをしたらしく横漏れがありパジャマ上下と
敷きタオルの交換を余儀なくされた。
それに妹の口腔ケアで口中が傷で一杯です。
出血してるが感染症等大事にならねばいいが・・・

11/22(土)
どうも sPO2 が不安定です。
口中が乾燥するのでフエースマスクで酸素吸入させたいが
目をはなすと外すので困ります。
日中は私が看ていますが夜通し監視するのは難しいし
困った。

11/23(日)
母 志ずは本日早朝
介護の力不足で永眠しました。
残念です。

0時頃、最初の酸素濃縮器の警報あり。
フェースマスクをしてる母の額に掌をあてたが平熱の感じであった。
酸素濃縮器も警報が鳴ったがランプ類に異常はないので再起動して
就寝するも、ここで大きな過ちをおかす。
「脈拍を診なかった!」この時、息を引き取った直後かも・・・
直後なら体温はのこったままで心肺停止状態だった可能性もある。
昼間は装着してるパルスオキシメーターは就寝時に正常値であれば外す。
装着してれば死亡なら脈拍0の筈。死亡直後ならそれなりの措置をとれたかも
・・・今となっては反省するばかりです・・・。
2回目の酸素濃縮器の警報では母の体は冷た・・・頭の中は真っ白。
近親者および訪問看護師さんに事態を報告。
8時頃、ドクターと訪問看護師さんが来宅。
死亡時刻はドクターが死亡確認した時間であり近親者に
「○時○分でよろしいですか?」と聞かれる。
かくして母の死亡時刻は約7時間後になった・・・
遺言(妹が聞いてた)により近親者のみでの
葬儀とする。


反省

私は治癒しての退院であり大量の薬は予防薬と解釈していた。
だが病院側はもう限界であるから在宅で面倒を看てもらおうと思ったふしがある。
レントゲンや血液検査等、多くの情報を持ってる病院側なら可能である。
カルテを見ない介護者に体の内部状態までは分かりようがない。
11/12 にインフルエンザ予防接種の予約がしてありましたが
主治医は聴診器持参のみ。あれっ・・・予防接種に話題を移すと
「リスクあるから」「???」
この段階では、在宅で死亡するのは時間の問題だったんでしょうね。。
ドクターも看護師さんも咳ばかり気にしてるし、万一を考慮して個人的に購入した
酸素吸入器があるのを知って直ちに使用するよう指示された。万一の状態なのか?
看護師さんに「後頭部」から大量の汗が出ると報告したが答えはなかった。
ネット上で検索すると「糖尿病」の特徴の一つとある。
IVH で大量のブドウ糖を使ったので心当たりがあり、回診で血糖値が
高くなってるのを確認している。この頃は母が生死をさまよってたので
致し方ないが・・・素人見だが軽い膿臭は内臓の壊死であり前述の汗は糖尿病
だったんだろう。なのにバイタルの値で一喜一憂してたなんて悔やんでも
悔やみきれない。母も覚悟してた節がある。盛んに手を伸ばす母に「甘えてるのかな」
とシカトしていた。別れの挨拶だったんだ!最後まで親不孝者だった
自分が情けない。先に、この世を去った父や子供達に再会してると仮定すれば
悲しみも半減する。神仏を信じる人々が理解できる気がする。
受けたダメージが大きくて師走に入ったが眠れない日が続くし
いらついて妻にあたってばかりの毎日です・・・


バイタル日記
ケア予定表
短期入院用品
入院用品


2009/1/1(木)
新しい年を迎えたが「ミスで母を死なせたんではないか」と
いう猜疑心が生まれ、立ち直れない。受けたダメージが大き過ぎて
ここのところ胃が痛いし夜中に「母が呼んでる」ような気がして
何回も目覚める。「亡くなったんだ」と思い直しても
涙があふれて眠れない。これって「うつ病」なんだろうか。
思えば、亡くなる数日前から何回も私に手を伸ばした母、
この時点で死を予期してたのかも。
恥ずかしくて手を握らなかったのが悔やまれます。
高齢の母がいるにもかかわらず介護方法や病気の知識等、
学習してなかったので全てが後手〜にまわってしまい
母を死に追いやることになってしまったようだ。






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